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日商簿記2級は経営管理に役立つ知識であり、企業から最も求められる資格の一つです。
高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)の2分野を修得する必要があり、財務諸表から経営内容を把握・分析し、企業活動や会計実務で適切な処理を行うことが求められます。 簿記2級は一般的に難易度が高いと言われており、「受かる気がしない」という声も多く聞きます。
この記事では、簿記2級が難しいと感じる理由や合格者の声、活かせるキャリアや近年注目されるUSCPA(米国公認会計士)との比較を解説します。
目次
簿記2級を難しいと感じる理由
簿記2級に合格した人の声
簿記2級に活かせるキャリア
米国公認会計士(USCPA)という選択肢
簿記2級と米国公認会計士の比較
簿記2級を難しいと感じるのは、問題量・範囲の広さ以外の点も
簿記2級は一般的に難易度が高い資格とされており、直近10回の合格率(統一試験)は以下の通りです。
最も合格率が高いのは2021年11月で30.6%、最も合格率が低いのは2021年2月で8.6%と、合格率に幅があります。 直近10回の平均合格率は20.55%となっており、5人に1人しか合格できない、高い難易度の資格であることが分かります。
試験は毎年2月・6月・11月の年3回行われ、1年間で延べ約14万人が受験する非常に人気がある資格です。 試験時間は90分で合格基準は70%以上、試験科目は商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)の2科目で構成されています。
工業簿記は2級で追加された科目であるため、簿記3級と比較して勉強範囲が単純に広がっており難易度も上がっています。 簿記2級がなぜ難しいと感じるのか、具体的な理由を見ていきましょう。
簿記2級が難しい理由に問題量の多さがあります。 各問題に計算が必要で、記述式で解答しなければなりません。
上記2科目を制限時間90分以内に70%以上正解しなければいけません。 問題量、計算量と制限時間のバランス面において難易度が高くなっています。
簿記2級では3級にはなかった工業簿記が追加されています。 工業簿記とは工業経営を行う会社で用いる簿記で、主に製造業(メーカー)などで活用します。 工業簿記では材料の仕入れや製造、販売と、商業簿記よりも工程が増えるため帳簿がより複雑になります。
「商業簿記」と「工業簿記」でテキストは分けられており、勉強範囲だけ見ても3級よりも遥かに難しいことが分かります。
前述した通り、簿記の試験は合格率が試験の回によって大きく変化します。 直近10回で最も高い合格率は30.6%、最も低い合格率は8.6%と、同じ試験でも合格率が22%も違います。 合格点が7割という絶対評価の試験であるため、回によって試験の難易度が変わるとそれに伴って合格率も変わってしまいます。
難問や奇問が出題された回では合格率が低くなり、「簿記2級は難しい」と感じる方が増えたと考えられます。
企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等の公表に伴い、2022年4月1日から2級の商業簿記で出題される内容が変わりました。 試験範囲の改定は何度も行われており、過去問題集だけでは網羅できない点も難しいと感じる理由でしょう。
過去に出題されたことのない問題も出題される傾向にあり、「丸暗記」だけでは対策が難しい試験でもあります。
今回、簿記2級を取得している人に対して独自にアンケート調査を行いました。ここでは、「何回目の試験で合格したか」「実際に合格してどうだったか」にスポットを当ててアンケート結果をご紹介します。
※アンケート概要(期間:2022年2月3日~2022年2月17日、調査方式:アンケート調査、回答数:100件)
簿記2級の合格者に「何回目の試験で合格したか」を質問したところ、下記の結果となりました。
回数 | 人数 |
1回目 | 58 |
2回目 | 28 |
3回目 | 11 |
4回目 | 3 |
1回目で合格する方が最も多くなっていますが、2回目以降に合格した方も約4割ほどいる結果となりました。 場合によっては3回目、4回目の試験でようやく合格したという方もおり、試験の難易度の高さが伺えます。
次に合格者の声をご紹介します。
試験の難易度が比較的高い事に比例して、資格としての価値を感じている方が多くいらっしゃいました。
簿記2級は、企業の経理・会計、営業、管理など様々なビジネスシーンで資格を活かすことが出来ます。 2015年とやや古いデータになりますが、日経HR(日経キャリアマガジン)と日本経済新聞社の共同アンケートによると、日商簿記2級は「保有資格の満足度ランキング」で第7位となっています。
「費用」「時間・手間」「活用度」「将来性」など総合的に見た上で、簿記2級は取得者から、一定の満足を得ています。
簿記2級が具体的に活用できる主な職業・職種は下記の通りです。
工業簿記の知識は製造メーカーの経理部門や、経営管理部門への転職に役立ち、営業部門や人事部門でも活かせるシーンは多くあります。 税理士事務所や会計事務所では実務経験を求める場合もありますが、未経験でも簿記資格があれば応募可能な案件も多くあります。
規模が大きい会社ほど簿記の知識を持つ人材のニーズは大きくなる傾向にあり、商社や金融、製造、小売、サービス業では簿記検定合格を義務付けている企業もあります。
簿記2級と似た資格に米国公認会計士(USCPA)があります。 米国公認会計士の認知度が上がり、簿記2級とどちらを選択すべきか悩んでいる人も多いでしょう。
米国公認会計士は就職・転職・キャリアアップに繋がる会計と英語を操れる人材の証明になり、近年注目度が増しています。 監査法人・税務業務等に留まらず多くのフィールドで活躍できるため、簿記2級取得と共に資格取得を検討してみるのも良いでしょう。
簿記2級と米国公認会計士を比較し、どのような違いがあるかを解説します。 簿記2級と米国公認会計士の「活かせる職業」「勉強時間・範囲」「難易度・合格率」をそれぞれ見てきましょう。
米国公認会計士は米国の会計士資格で初学者でも合格できる試験です。 海外を相手に働けるグローバルな人材に必要なスキルが学べる資格としても近年人気が出ています。 取得後のキャリアは、会計職はもちろん経営企画、外資系コンサルなど活躍の場が広いことが特徴です。
具体的には以下のようなグローバルキャリアにつながる就職・転職先があります。
米国公認会計士は監査法人だけに限らず、一般企業での経理・財務、CFO・CEOなどのトップ・マネジメントを含めた幅広いポジションで活躍しています。 国内外問わず幅広くグローバルな業種に就職・転職をしたい場合、米国公認会計士は有利な資格でしょう。
一方の簿記2級は前述した通り、日本の一般企業での就職を考えている場合には認知度が高く有利に働きます。
簿記2級の勉強時間は全くの初学者か、3級を保持しているか、独学かによって大きく変わります。 ここでは簿記初学者を想定して比較します。
簿記2級に必要な勉強時間は全くの初学者なら350〜500時間程度とされています。 一方の米国公認会計士の資格取得に必要な勉強時間は一般的に1,200~1,500時間程度です。
1日あたり1〜2時間勉強した場合、簿記2級が6〜8カ月、米国公認会計士は1年半〜2年かけて資格を取得する計算になります。 勉強時間に関しては、米国公認会計士よりも簿記2級の方が少ないと言えます。 学習範囲は簿記2級が商業簿記と工業簿記の2科目に対して、米国公認会計士は以下の4科目で構成されています。
米国公認会計士は相対評価による試験ではなく、各科目75点というボーダーラインを超えれば合格できる試験です。 簿記2級のような難問・奇問といった問題は出題されず、基礎的な知識が問われるため、簿記2級ほど応用問題対策に時間がかかるといったことはありません。
科目ごとの受験が可能なので、勉強が終わった科目から受験することが出来ます。 日本国内で受験可能な試験のため働きながらでも取得を目指すことが可能です。 出題は英語で行われ、会計や法律以外にも、ITやファイナンスといった幅広い分野から出題されます。
簿記2級の科目である商業簿記は米国公認会計士科目FAR、工業簿記はBECと勉強内容が重なっています。
簿記2級の難易度は過去10回(統一試験)の最高合格率は30.6%であり、最低合格率は8.6%です。 合格率にばらつきがあり、10回の平均合格率は20.55%と5人に1人が合格してます。
一方の米国公認会計士は、日本在住者各科目平均合格率は41.2%(2019年)と3人に1人以上が合格しています。 合格率という面だけを見ると米国公認会計士の方が合格しやすいと言えます。 米国公認会計士は日本で受験することができ、社会人の割合が高く、仕事をしながら合格を目指している方が多くいます。
簿記2級が難しいとされる理由は、問題量や勉強範囲の広さ、過去問題以外からの出題も多く試験回によって難易度が変わるところにあります。 取得後は企業の経理・会計、営業、管理など様々なビジネスシーンで資格を活かすことが出来ます。
すでに会計知識や実務経験があったりグローバルな就職・転職を考えている場合は、米国公認会計士も選択肢に入れてみましょう。
米国公認会計士を取得するには英語の能力も問われ、一般的に1,200~1,500時間程の学習が必要と言われています。 自分だけでUSCPAの学習をするのが大変な場合は資格スクールを利用しましょう。 国際資格の専門校であるアビタスでは、5,000人以上のUSCPA合格者を輩出しています。
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