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BATICは、2001年から2022年に東京商工会議所が主催していた「国際会計検定」です。
企業の海外展開において必要な英文会計スキルを測ることができ、グローバルな人材として活躍するのに役立ちます。
しかし、BATICはグローバルなビジネスシーンやキャリアチェンジに役立つとされる一方で、「役に立たない」という声も耳にしました。
本記事では、BATICは転職・就職活動で本当に役に立つのか、また役に立たないと言われる理由を解説します。
また、BATIC以外のおすすめな資格もあわせて紹介しますので、BATICが気になる人は参考にしてください。
目次
BATICとは
BATICが転職・就職で役に立たないと言われる理由
BATIC以外のおすすめな資格3選
転職や就職の役に立つ資格ならUSCPAの取得を目指そう
BATIC(国際会計検定)とは、東京商工会議所が主催していた、英語での会計処理能力を測る試験のことです。
BATICは「Bookkeeping and Accounting Test for International Communication」の略で、国際財務報告基準(IFRS)などに沿って出題されていました。
国際的なビジネスの会計知識を身につけた人材であるという証明ができるため、海外展開をする企業での会計職に就きたい人や、外資系企業への転職希望の人におすすめの検定試験です。
BATICは、2022年度の試験をもって終了する旨が東京商工会議所より発表されています。
2022年11月28日の第44回試験が最後となり、現在、試験を受けることはできません。
取得した称号は試験廃止後も引き続き利用することができますが、「Subject2」の称号に関しては認定期間内に限り有効となります。
参照:東京商工会議所「新着情報・お知らせ|BATIC(国際会計検定)終了のお知らせ」
BATICは2021年度に大幅にリニューアルされ、試験方式がPBT方式(紙での試験)からIBT方式(自宅のパソコンで受験)とCBT方式(各地のテストセンターのパソコンで受験)に完全移行しました。
旧BATIC試験と新BATIC試験のそれぞれの特徴を見ていきましょう。
旧BATIC試験の出題範囲は「Subject1(英文簿記)」と「Subject2(国際会計理論)」で構成されており、スコアは1,000点満点でした。
スコアの高い順から「Controller」「Accounting Manager」「Accountant」「Bookkeeper 」「称号なし」に区分されます。
BATIC取得スコアが699点までの「Bookkeeper 」「Accountant」の場合、認定期間はありませんでした。
しかし、スコア700点以上の「Accounting Manager」「Controller」になると、常に最新の会計基準について学んでいることを証明するために、期間での更新が必要とされていました。
また、Controllerは日商簿記1級、Accounting Managerは2級、それ以外は3級程度のレベルに相当します。
<旧BATIC試験>1,000点満点のスコア
称号名 | レベル | 得点 |
---|---|---|
Controller | コントローラーレベル | 880点以上 |
Accounting Manager | アカウンティングマネージャーレベル | 700点以上 |
Accountant | アカウントレベル | 320点以上 |
Bookkeeper | ブックキーパーレベル | 200点以上 |
称号なし | 称号なし(得点のみ認定) | 200点未満 |
新BATIC試験の出題範囲はSubject1の「英文簿記」が基となり、「Accounting for Assets and Liabilities(資産と負債の会計処理)」が追加されています。
2021年度の試験改正前は、Subject2において、会計基準やIFRS(国際財務報告基準)の出題がありましたが、改定によりSubject2が試験範囲ではなくなり、基本的な簿記の問題しか出題されないことになりました。
また、旧BATIC試験で必要だった「アカウンティングマネージャーレベル及びコントローラーレベルの認定期間は3年で、更新手続きが必要」のような資格更新制度は廃止になっています。
さらに、試験日時が選べるようになり、所定の試験期間内であれば、土日・祝日・平日にかかわらず受験でき、利便性は高まりました。
得点に関しては400点満点に変更となり、試験の難易度も易化しているため、新BATIC試験では実力の証明が以前より難しくなっています。
<新BATIC試験>400点満点のスコア
称号名 | レベル | 得点割合 | 得点 |
---|---|---|---|
Advanced | 上級レベル | 90% | 360点以上 |
Middle | 中級レベル | 80% | 320点以上 |
Entry | 初級レベル | 50% | 200点以上 |
次に、BATICが転職や就職で役に立たないと言われる理由を解説します。
なぜ「BATICが役に立たない」という声が多いのか、以下の要因が考えられます。
BATICは東京商工会議所が主催する国際会計検定でありながら、経理以外の人にはほとんど知られていない資格で「知名度が低い」といわれています。
また、旧BATIC試験ではAccounting Mangerレベル以上なら、高く評価される場合もありました。
ところが、新BATIC試験では最高でも旧BATIC試験のAccountant Managerレベルと見なされるため、以前よりも転職や就職で役に立ちにくいとされます。
一般的な知名度のなさに加え、試験の難易度が相対的に下がったことも「BATICは役に立たない」と言われる原因の1つでしょう。
BATICは日本の商工会議所が主催している資格のため、国際的な資格ではありません。
そのため国際的にも知名度がなく、海外でのキャリアを考えている人には役立ちにくいとされます。国内で外資系企業へ就職・転職を考えていても、人事担当者が日本人でない場合は資格の存在を知らないケースもあります。
また、BATICは検定であるため国家資格ではありません。
会計系の国家資格では公認会計士や税理士、アメリカの国家資格ではUSCPA(米国公認会計士)などがあります。
BATICは2022年度で終了になりましたが、称号は試験廃止後も引き続き利用できます。
ただし、旧BATIC試験で取得したSubject2の称号に関しては認定期間内に限り有効となり、認定期間を過ぎた瞬間にランクは消失してしまい更新が不可能です。
そのため、称号は引き続き利用できるものの、更新できない称号もあるので検定の価値自体はやや下がってしまいます。
2022年度の試験をもってBATICは終了したため、それに代わる資格を探している人は多いでしょう。
ここからは、BATIC以外で、就職や転職、スキルアップを目指す人におすすめな資格を3つ紹介します。
日商簿記検定は、企業の経理事務に必要な会計知識、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理の力や分析力が身につく資格で、日本商工会議所および各地商工会議所が実施しています。
簿記とは、企業規模の大小や業種・業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能のことをいいます。
日商簿記検定は難易度によって初級・3級・2級・1級に分かれており、新BATIC試験のレベルは日商簿記検定3級程度とされます。
日商簿記検定1級は難易度が高く、合格率10%前後、勉強時間500〜1,000時間の難しい試験ですが、企業に即戦力と判断される公的資格です。
公認会計士や税理士等の国家資格を目指す人や他の資格・検定と組み合わせてキャリアアップを考えている人にも日商簿記検定1級はおすすめです。
TOEIC®は英語によるコミュニケーションとビジネス能力を検定するための試験で、合格・不合格ではなく英語の実力が990点満点のスコアで表示されます。
TOEIC®は広く浸透している英語検定の1つであり、知名度が高く、就職・転職時の判断材料になることが多くあります。
一般的に800点台を取得しておくと高評価につながりやすく、日商簿記検定1級+TOEIC®ハイスコアを持つ人は特に重宝されます。
会計・税務スキルに加えて語学力がある人材は、就職・転職市場でも高く評価されます。
USCPA(米国公認会計士)とはアメリカの各州が認定する公認会計士資格で、アメリカにおける会計・税務のプロフェッショナルです。
USCPAは働きながら目指すことができる付加価値の高い国際的な資格で、日本国内でも試験を受けることができます。
ビジネスに必要な財務会計等の知識だけでなく英語も身につけることができるため、近年注目されている資格です。
USCPA試験は、2024年1月より新試験制度に変更されました。
試験は3つの必須科目と選択科目で構成されています。コア科目と呼ばれるFAR・REG・AUDの3科目が必須科目です。
選択科目はディシプリン科目と呼ばれるもので、下記の3つから1つを選択し受験します。
もし選択した科目が合格割合に満たなければ、改めて別の科目を受験することも可能です。
USCPAは規定の点数以上獲得すれば合格となる「絶対評価」の試験なのも魅力です。
関連記事:アビタスUSCPA「USCPAとは?魅力や取得後のキャリア・難易度・試験内容を詳しく解説」
BATICを受けることで転職・就職活動で本当に役に立つのか、また、役に立たないと言われる理由や、BATIC以外のおすすめの資格を解説しました。
2022年度でBATICは検定を終了したため、他の資格取得を目指す人は多いでしょう。
近年注目されるUSCPAは転職・就職市場においても高評価を受けやすいため、特におすすめの資格です。
USCPAは「米国公認会計士」のことで、日本国内でも受験可能です。出題は全て英語ですが、難易度自体は日本の公認会計士より低いとされています。
日本で公認会計士として働いたり独占業務を行うことはできませんが、監査や財務・管理会計、税務などの基礎知識を身につけビジネスの場で役立てることができます。
また、USCPA資格取得者は会計事務所や監査法人だけでなく、英語力のある人材としてコンサルティングファームや日系・外資系を問わず、経理、財務、経営企画職で活躍しています。
転職や就職活動において選択できるフィールドが幅広いという観点から、USCPAの資格取得を検討するのもよいでしょう。
国際資格の専門校であるアビタスでは、7,000人以上のUSCPA合格者を輩出しており、日本在住合格者の約78.5%はアビタス卒業生です。
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※記事に記載の内容は2025年4月時点のものを参照しています。
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