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  • 2023/04/17公開
  • 2023/04/25更新

公認会計士になるには簿記って必要?2つの資格の特徴や違いを解説

公認会計士になるには簿記って必要?2つの資格の特徴や違いを解説

公認会計士になるためには、簿記検定を先に合格しなければならないのでしょうか。

公認会計士の資格を取得するためには、簿記は絶対に必要というわけではありません。

しかし、公認会計士試験には簿記検定の試験内容と重複する問題も多く見られます。そのため、簿記検定の学習から進めていく人も少なくありません。

本記事では、公認会計士試験と簿記検定の特徴と違いを解説します。また、公認会計士試験の前に簿記検定を受験するメリットやデメリットにも触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

目次
公認会計士になるには簿記は必要ではない
公認会計士試験と簿記検定の特徴
公認会計士試験と簿記検定の違い
公認会計士試験の前に簿記検定を受験するメリットとデメリット
公認会計士になるのに日商簿記1級の合格は必須ではないが、簿記検定を受験するメリットもある

公認会計士になるには簿記は必要ではない

公認会計士試験に合格するためには、日商簿記1級程度の知識が必要だといわれています。

しかし、受験資格として簿記検定の合格が定められているわけではありません。簿記検定に合格しなくても公認会計士になることは可能です。

また、簿記検定合格は公認会計士試験の科目免除対象には含まれない点を把握しておきましょう。

公認会計士試験と簿記検定の特徴

公認会計士試験と簿記1級では、試験範囲や求められる知識で重複しているものが多くあります。

また、どちらも2022年の合格率は10%程度であり、難易度の高い試験といえます。しかし、出題科目数に差があるため、学習時間の目安は大きく異なります。

ここでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

公認会計士試験

公認会計士試験では財務諸表を監査・証明し、報告するために必要な知識や能力が求められます。

財務諸表とは投資家や株主など企業の利害関係者に対し、企業の財務状況を報告する決算書類です。公認会計士は財務諸表を理解し、適法性があるかどうかを判断しなければなりません。

そのため試験は、会計だけでなく、租税法・企業法・経営学など幅広い分野から出題されます。

合格後、実務補習および実務経験を経て公認会計士として登録することができます。

合格率と学習時間の目安は次の通りです。

合格率 7.7%(2022年)
学習時間の目安 2,500~3,500時間

2022年試験の合格率は7.7%と10%を下回っており、難易度の高い試験であることが分かります。

関連記事:アビタスコラム「公認会計士試験の難易度はどれくらい? 税理士や米国公認会計士との比較など」

参照:公認会計士・監査審査会「令和4年公認会計士試験の合格発表の概要について」

簿記検定

簿記検定では、正確に財務諸表を作成する能力が試されます。簿記検定で合格しても、独占業務はありません。

日商簿記1級の試験問題は、公認会計士試験の出題範囲と重複している箇所が多くあります。そのため、公認会計士試験の勉強の一環として、簿記検定の合格を目指すケースも珍しくありません。

簿記1級の合格率と学習時間の目安は次の通りです。

合格率 10.4%(2022年11月20日実施回)
学習時間の目安 500~1,000時間

公認会計士試験と比較すると出題科目数が少ないため、必要な学習時間も短くなるでしょう。

しかし、それでも出題範囲は幅広く複雑な計算問題もあるため、専門性の高い会計知識が求められます。また、合格率も10%台と難易度の高い試験といえます。

関連記事:アビタスコラム「簿記1級の合格率や難易度、学習時間は? 2級の次に取るべき他の資格も紹介」

参照:日本商工会議所・各地商工会議所「簿記|1級受験者データ(統一試験)」

公認会計士試験と簿記検定の違い

公認会計士試験と日商簿記1級の試験の方式と出題範囲を見ていきましょう。

項目 試験方式 出題範囲
公認会計士試験 1次試験(短答式)
2次試験(論文式)
・短答式:監査論・管理会計論・企業法・財務会計論
・論文式:会計学・監査論・企業法・租税法・選択科目(経営学、経済学、民法、統計学)
日商簿記1級試験 一回の試験 ・商業簿記
・会計学
・工業簿記
・原価計算

公認会計士試験は、1次試験となる短答式と2次試験となる論文式の2つの試験があります。2つの試験に合格することで資格の取得が可能です。

公認会計士試験は、財務諸表を監査し、正確に報告できる能力があるかを試す試験となっています。試験範囲には、租税法や監査論、企業法など論述式の問題も出題されるため、幅広い知識が求められるでしょう。

日商簿記1級の試験は一回の試験で、1日180分で終了します。求められるのは、財務諸表を理解し正しく作成する能力です。

公認会計士試験の中心となる科目は、簿記の知識です。そのため、簿記検定の延長線上に公認会計士試験があるといえるでしょう。

簿記検定に合格することで、公認会計士試験の問題をスムーズに理解できるようになり、学習時間の短縮にもつながります。

参照:金融庁「令和5年公認会計士試験の施行」

公認会計士試験の前に簿記検定を受験するメリットとデメリット

先述したように、公認会計士試験には、簿記検定の試験と類似する問題も出題されます。簿記検定を受けておくことで、公認会計士試験の対策になる部分もあるでしょう。

また、簿記検定に合格すれば、試験勉強のモチベーション向上にもつながるでしょう。

一方で、試験合格まで遠回りになってしまう可能性があります。

ここでは、公認会計士試験の前に簿記検定を受験するメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

公認会計士試験の前に簿記検定を受験するメリットは2つあります。

  • 簿記の知識が身についていると理解しやすい
  • 簿記や会計学を学ぶ中で、計算力が向上する

公認会計士試験では、簿記の知識が身についていると理解しやすくなる科目が多くあります。

例えば、公認会計士試験の科目である管理会計論は日商簿記1級の原価計算と工業簿記の範囲と重複し、財務会計論は商業簿記と会計学の範囲と重複します。

また、簿記や会計学を学ぶ過程で、簿記の計算力を向上させられます。

中には簿記の知識がなければ解けない問題も多く出題されます。そのため、簿記検定の勉強から始めるとスムーズに理解できる場合もあるでしょう。

さらに簿記検定に合格することで、公認会計士試験の合格への自信がつきます。成功体験によるモチベーション向上にもつながるでしょう。

参照:金融庁「出題範囲の要旨について」

デメリット

公認会計士試験の前に簿記検定を受験するデメリットは2つです。

  • 簿記と公認会計士試験では試験の対策方法が異なる
  • 簿記1級の合格に学習時間がかかる

簿記検定は、公認会計士試験と範囲が重複するものの、出題傾向が異なるため対策方法が異なります。公認会計士試験では、それほど押さえておく必要のない問題も簿記検定では出題されます。

また、簿記1級は独学での取得が難しい難易度の高い資格で、合格するためには600時間程度の学習時間が必要といわれています。

そのため、公認会計士の資格取得を目指す中で、簿記検定の学習に膨大な時間を取られてしまうと、公認会計士の資格取得までに時間がかかってしまう可能性があります。

公認会計士になるのに日商簿記1級の合格は必須ではないが、簿記検定を受験するメリットもある

公認会計士の試験では、簿記で得られる知識が求められるものもあります。簿記検定の学習を行うことで、公認会計士試験の科目をスムーズに理解できるようになるでしょう。

しかし、必ずしも簿記検定を受験する必要はありません。簿記検定の学習に時間を費やしてしまい、かえって遠回りになる可能性もあります。

時間が限られている場合、簿記検定の受験は控え、公認会計士試験に学習時間を費やすという選択肢も検討してはいかがでしょうか。

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関連記事:アビタス「USCPAを知る|USCPAとは?魅力や取得後のキャリア・難易度・試験内容を詳しく解説」

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※記事に記載の内容は2023年4月時点のものを参照しています。

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