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  • 2022/04/01公開
  • 2025/04/22更新

簿記2級は意味がないと言われる5つの理由は?簿記2級取得のメリットを解説

簿記2級は意味がないと言われる5つの理由は?簿記2級取得のメリットを解説

「簿記2級は取得しても意味がない」と言う人がいますが、本当でしょうか。

実は、日商簿記2級は企業の経理事務に必要な会計知識だけではなく、財務諸表の分析力や基礎的な経営管理能力も身につく有益な資格です。

本記事では、簿記2級は意味がないと言われる理由や取得するメリット、簿記の取得に適した人の特徴について解説します。

目次
簿記2級が意味ない・取得しても役に立たないと言われる5つの理由
簿記2級とは
簿記2級を取得する4つのメリット・魅力
簿記2級取得に向いている人の特徴
簿記2級は意味ない? 実際に簿記2級を取得して役に立った人の声
簿記2級は意味ない資格ではない!会計知が身につくメリットのある資格

簿記2級が意味ない・取得しても役に立たないと言われる5つの理由

簿記2級が「意味がない」と言われる理由には、一体どのようなものがあるでしょうか。

  • 理由1:取得者が多く、希少性が低いと思われている
  • 理由2:一定の時間と費用がかかる
  • 理由3:資格よりも実務経験が重要だと思われている
  • 理由4:独立・開業が難しい
  • 理由5:AIの進化で仕事がなくなると思われている

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

理由1:取得者が多く、希少性が低いと思われている

日商簿記検定には受験資格がなく、誰でも受験できます。

ネット試験を含めた簿記2級の過去2年間の平均受験者数・合格者数を見ると、年間平均受験者約15万4,000人、年間平均合格者数は約4万7,000人です。

難易度は異なりますが、2023年の合格者数が約1,500人であった公認会計士試験と比較すると、簿記2級を取得している人の多さが分かります。

社員に対して簿記検定の取得を奨励する企業や、推薦入学や単位認定の基準に採用している大学や短大が多いことが、簿記の受験者・取得者の多さにつながっていると考えられます。

簿記2級の合格率は、試験によって差がありますが、およそ10~25%となっています。

一方、難関とされる簿記1級の合格率は例年10%前後です。公認会計士試験の合格率は2024年で7.4%、税理士試験は16.6%でした。

一般的に難関資格のイメージがある試験と比較して合格率が高いため、簿記2級が簡単な試験と思われてしまうこともあるのでしょう。

参照:日本商工会議所・各地商工会議所「簿記|受験者データ」
参照:国税庁「令和6年度(第74回)税理士試験結果
参照:公認会計士・監査審査会「令和6年公認会計士試験の合格発表の概要について」

理由2:一定の時間と費用がかかる

簿記2級に合格するには、会計・経理の初学者で250〜500時間程度の勉強時間が必要とされています。

合格までに必要な勉強時間を300時間と仮定し、1日に3時間勉強する場合、3~4か月かかる計算になります。勉強時間の確保が難しく、1年近い勉強時間が必要な人もいるかもしれません。他の勉強や仕事で忙しい人の中には、この時間が無駄だと感じる人もいるでしょう。

また、簿記2級の受験料約5,500円に加え、テキスト代、人によってはスクールの受講費用がかかります。

取得のメリットと長い勉強期間を天秤にかけ、「意味がない」という結論に至ることもあるでしょう。

理由3:資格よりも実務経験が重要だと思われている

経理・会計の業務を行うのに、簿記2級は必須の資格ではありません。

簿記2級は、企業活動や会計実務を踏まえて適切な処理や分析を行うスキルの証明になります。しかし、経理職として実務をこなし、周囲に認められている人の中には、簿記資格を持っていない人も多くいます。

そのため、企業によっては資格よりも実務経験が重視されることがあり、簿記2級が就職・転職に役に立たないという声もあるようです。

理由4:独立・開業が難しい

日商簿記は民間資格です。公認会計士や税理士、司法書士のように、独占業務のある国家資格ではありません。

そのため、合格しても士業として独立・開業することは困難です。

将来的に独立・開業がしたいと考えている人にとっては、簿記2級は意味がない資格に見えてしまう場合もあるでしょう。

理由5:AIの進化で仕事がなくなると思われている

2015年に、「10〜20年後に日本の労働人口の49%が就いている職業が人工知能(AI)やロボットで代替可能になる」という試算が公表されました。

代替される可能性が高いとされる職業に会計・経理も含まれており、将来的に業務が自動化されAIに仕事を奪われてしまうのなら「簿記2級を取得しても意味がない」という声もあります。

しかし、2024年の現在、簿記2級を活かして経理職として働く人は数多くいます。

現在は、AIは人間の仕事を完全に代替するのではなく、人間と共存するのではないかと考えられています。AIによる効率化で生み出された余白を使い、会計の仕事はさらに高度に充実していく、ともいわれています。

会計の仕事に対するAI予測について、詳しくは関連のインタビュー記事をご覧ください。

関連記事:アビタスUSCPA「会計知識はあらゆる仕事に必要?日本一型破りな公認会計士が語る、会計を学ぶ意義とAI時代の予測」
参照:株式会社野村総合研究所「News Release|日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」

簿記2級とは

簿記にはそれぞれ別の主催者が運営している全商簿記、日商簿記、全経簿記がありますが、ビジネスの場では商工会議所が主催している「日商簿記」を指すのが一般的です。

日商簿記は、企業やビジネスパーソンからの信頼や評価の高い検定試験です。

日商簿記の試験には、簿記初級・3級・2級・1級の他、原価計算初級があります。ビジネスパーソンの場合は簿記3級から受ける人が多いようです。

ここでは、3〜1級の概要を見ていきましょう。

科目 レベル 合格率
3級 商業簿記 簿記の基礎知識
仕訳や決算書作成
約40%
2級 商業簿記
工業簿記
経理部門の実務
経営状況の把握・分析
約10~25%
1級 商業簿記
会計学
工業簿記
原価計算
会計の専門家
経営管理・分析、複雑な計算
約10%

3級はビジネスパーソンの会計知識として基礎的なレベルで、1級は公認会計士や税理士の前のステップとして受験する人も多い専門的なレベルです。

その間に位置する2級は、経理職の即戦力レベルとされています。大企業や製造業の経理担当者や管理職を目指す人に適しています。

簿記2級を取得する4つのメリット・魅力

簿記2級は、経営分析や経理部門のリーダーシップを発揮する場面でも役立ちます。

ここでは、簿記2級を取得するメリットや魅力を4つ見ていきましょう。

  • 就職や転職に有利になる
  • 資格手当で給料が増える可能性がある
  • 実務で活かしやすい
  • 会計関連資格の取得に役立つ知識が得られる

就職や転職に有利になる

簿記2級は、2024年版の「就職に役立つ資格・検定ランキング」で4年連続1位を獲得しています。

簿記資格は応募時の条件になることも多く、採用担当者の多くは簿記検定合格の価値を認識しているため、就職・転職に有利に働きます。

特に20代のうちは、未経験でも簿記2級の資格があれば経理職に就ける場合も少なくありません。

試験に向けて勉強し合格した経験も、就職活動をする上で自己PRの材料になります。

また、簿記2級の知識があれば、志望する企業の経営状況を把握することもできます。財務諸表を確認し、業績や財務状況を知った上で転職先を選択できるため、納得感のある就職・転職活動につながるでしょう。

参照:日本商工会議所・各地商工会議所「簿記|活用の仕方|企業が求める資格」
参照:日本の資格・検定「2024年版!就職に役立つ資格・検定ランキングTOP30」

資格手当で給料が増える可能性がある

企業によっては、簿記2級を持つ社員に月に1,000円~1万円程度の資格手当を出しているところもあります。

就職先の企業に資格手当制度があれば、取得によって月々の給料アップを受けられる可能性があります。

仮に月に1万円の資格手当がついた場合、年収は12万円のアップとなります。

簿記2級の取得には250〜500時間程度の勉強時間と受験料・テキスト代などがかかりますが、年収がアップすると考えれば、コストパフォーマンスは高いといえるでしょう。

実務で活かしやすい

簿記2級が就職や転職、昇給や資格手当などのキャリアアップにつながるのは、企業の様々なビジネスシーンで知識を活かすことができるためです。

簿記2級レベルの知識があれば、財務諸表から自社や取引先企業の経営状況を分析することができます。

企業内のお金の動きを理解するスキルは、経理・会計はもちろん、営業、経営管理などの職種でも重宝されるでしょう。

企業の目的が利益を出すことである以上、簿記2級は全てのビジネスパーソンに役立つ知識・スキルを証明する資格であるといえます。

会計関連資格の取得に役立つ知識が得られる

簿記2級は、商業簿記と工業簿記の主要分野をカバーしています。

入門レベルで商業簿記のみの3級と比較するとかなり難易度が高く、試験勉強によって企業の会計に必要な固定資産や商品売買に関するスキルが身につきます。

簿記2級で培った知識は、簿記1級や公認会計士、税理士、USCPAなどの上位資格を受験する基盤となります。

また、財務諸表の読解力や経営分析のスキルは、ファイナンシャル・プランナーや中小企業診断士といった他の専門資格の取得にも活用できます。

他の会計関連資格の取得にも役立つ点が、簿記2級の強みの1つといえるでしょう。

簿記2級取得に向いている人の特徴

簿記2級に向いているのは下記のような人です

  • 大学推薦入試を有利にしたい高校生
  • 就職・転職を有利にしたい人
  • さらに高い資格の取得へのステップにしたい人

推薦入試において、特に商業系の学部・学科では、簿記資格の取得者を優遇する大学も多くあります。

また、簿記2級を採用基準や昇格の条件にしている企業もあります。先に合格していると、同期よりも早くスタートが切れるというメリットがあるでしょう。

さらに難易度の高い会計資格の取得を目指す人にも、もちろん簿記2級の知識が役に立ちます。

参照:日本商工会議所・各地商工会議所「簿記|活用の仕方|入試で優遇される大学」

簿記2級は意味ない? 実際に簿記2級を取得して役に立った人の声

簿記2級は「意味ない」と言われてしまうこともありますが、実際に取得した人はどのように感じているのでしょうか。

本記事では、実際に簿記2級を取得した20代~60代の男女30人を対象にアンケートを実施しました。

【アンケート概要】

  • 調査時期:2024年10月17日~2024年10月18日
  • 回答数:30件
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査対象:簿記2級を取得した方
  • 調査実施:インターネットリサーチ会社

合格までの受験回数の割合は次の通りです。

  • 初回:46.7%
  • 2回:23.3%
  • 3回目以降:30.0%

半数以上の人が、2回目、3回目と受験回数を重ねて合格しています。

「簿記2級を取得して良かった点」を、抜粋して紹介します。

  • 資格手当が増えた
  • 社内での評価が上がった
  • 就職活動時に有利になった
  • 経理事務の仕事に就職できた

上記のような、キャリアアップにつながったという声が多く届いています。さらに、実務で役立つという声も寄せられました。

  • 貸借対照表や損益計算書が理解できる
  • 会社の財務状況や営業成績が理解できる
  • 株式投資をする際に財務諸表を分析できる
  • 青色申告で複式簿記を記帳する際に役立つ

アンケート結果では、多くの取得者が収入や社内評価の向上を実感しており、転職や就職で簿記2級が有利に働いたという声も多数寄せられました。

実際に資格取得した人が感じている「簿記2級の魅力」についても、様々な意見が寄せられました。その中の一部を紹介します。

  • 会社の経営状況がよく分かる
  • 広い会計知識と分析力が身につく
  • 起業や就職・転職の際に有利に働く
  • 実務で役立つ資格なので自信につながる
  • 中小企業レベルの会計が分かるため、どの会社でも重宝される
  • 税理士や公認会計士を目指す際の基礎力をつけることができる

アンケート結果からも、簿記2級は、実務での活用に加えて資格手当や転職活動での評価向上にもつながる、キャリアアップに役立つ資格であることが分かります。

簿記2級は意味ない資格ではない!会計知が身につくメリットのある資格

簿記2級を取得することで、商業簿記・工業簿記を理解し、財務諸表の数字を見て経営内容を把握できるようになります。

転職・就職に有利で、企業によっては資格手当がつくこともある、キャリアアップに役立つ資格といえるでしょう。

また、簿記2級で身につけた会計の知識やスキルは、公認会計士やUSCPA、税理士など、他の会計関連資格を取得する際の基盤になります。

会計知識を身につけてキャリアアップにつなげたいと考えている人は、簿記2級の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

会計知識を活かしてグローバルに活躍するならUSCPAも

USCPAは、アメリカの各州が認定する公認会計士資格です。アメリカだけでなく、日本をはじめ、様々な国で受験できることもあり、国際的に広く認知されています。

USCPAは会計・監査・税法などの専門知識の証明になるため、監査法人やコンサルティングファームへの転職・就職に役立ちます。

USCPAの試験は英語で実施されるため、ビジネスレベルの英語力があることの証明にもなります。

そのため、外資系企業やグローバル企業など、グローバルなキャリアを形成を目指している人からも注目を集めている資格です。

USCPAについて詳しくは関連記事をご覧ください。

関連記事:アビタスUSCPA「USCPA(米国公認会計士)とは?魅力や取得後のキャリア・難易度・試験内容を詳しく解説」

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一定レベルの英語力も必要なため、自分だけでUSCPAの学習を進めるのが大変な場合は資格スクールの利用も有効な選択肢です。

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※記事に記載の内容は2025年3月時点のものを参照しています。

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