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ビジネス会計検定では財務諸表の数値や分析について学びます。
財務諸表を目にすることが多いビジネスパーソンをはじめとして、株式投資を行っている人や就活中の学生など、さまざまな人に役立つ資格といえるでしょう。
本記事では、ビジネス会計検定の難易度、合格率、勉強時間について詳しく解説します。ビジネス会計検定に興味のある方は参考にしてください。
目次
ビジネス会計検定とは
ビジネス会計検定3級の難易度
ビジネス会計検定2級の難易度
ビジネス会計検定1級の難易度
ビジネス会計検定はいきなり2級から受けても大丈夫?
ビジネス会計検定で財務諸表の分析力をつけよう
ビジネス会計検定は、財務諸表に関する知識や分析について問われる試験です。 簿記では主に財務諸表を作るための知識を学習しますが、ビジネス会計検定では、既に完成した財務諸表を見て、それを読み解く力を学びます。
そのため、経理だけでなく財務諸表を目にする機会がある全ての人にとって、役立つ検定試験といえるでしょう。
ビジネス会計検定は3級から1級まであります。3級と2級はマークシート方式、1級はマークシート方式に加えて論述式の問題があります。
3級と2級は100点中70点以上で合格です。1級は200点中、論述式で50点以上を取り、さらに全体で140点以上取ると合格となります。
どの級も受験資格は不要です。そのため、必ずしも3級から順に受けなければならないということはありません。
ここからは、各級の難易度などについて詳しく見ていきましょう。
ビジネス会計検定3級では、財務諸表を理解するための基礎的な力を養うことを目標としています。会計用語や財務諸表の構造・読み方・分析について学習し、簿記で学ぶ仕訳や財務諸表の作成などは行いません。
基本的な問題が多く出題される傾向となっており、難易度はそれほど高くありません。
実施団体では、学生や一般企業の社員などが受験するレベルと想定されています。
マークシート方式で試験時間は2時間です。70%以上の正解で合格できます。
3級の合格率について見ていきましょう。過去6回分(2022年11月現在)の合格率は次の通りです。
実施日 | 合格率 |
【第31回】2022年10月16日 | 67.2% |
【第30回】2022年3月13日 | 63.5% |
【第29回】2021年10月17日 | 68.9% |
【第28回】2021年3月14日 | 67.7% |
【第27回】2020年10月18日 | 70.5% |
【第26回】2020年3月8日 | 62.5% |
平均 | 67.2% |
過去6回分の平均合格率は67.2%と高めの水準になっています。
7割の受験者が合格している時もあり、合格率から判断すると試験の難易度は低めといえるでしょう。
改めてになりますが、3級の到達目的は、財務諸表を理解するための基礎的な力を習得することです。
そのために「財務諸表の構造や読み方に関する基礎知識」や「財務諸表の基本的な分析」について学びます。
財務諸表とは、具体的に次の3つを指します。
貸借対照表で財務状況、損益計算書で経営成績、キャッシュ・フロー計算書で資金状況が分かります。
財務諸表の基本的な分析として、「成長率や伸び率」「安全性」「収益性」をはじめとした、分析方法について学習します。
3級に必要な勉強期間の目安は50~100時間です。簿記や会計の知識があると、より短い時間で勉強を終えることができるでしょう。
3級の試験範囲は公式テキストに網羅されています。そのため、公式テキストと過去問題集を使用して勉強しましょう。
公式テキストで一通り学んだ後、過去問題集に取り組みます。
既に会計知識のある人は過去問題集から取り組み、理解できない部分のみ公式テキストを読むようにすると効率よく勉強できます。
公式テキストや過去問題集を見て難易度が高いと感じる場合は、スクールの利用を検討してみましょう。
財務諸表の分析により、企業の経営戦略や事業戦略を理解できるようになるのがビジネス会計検定2級の到達目標です。一般企業の管理職や経営者などが受験するレベルと想定されています。
3級の内容に加えて「連結財務諸表」と「キャッシュフロー分析」、そして「損益分岐点分析等」が出題範囲に入っているため、難易度が上がります。ただし、主に基本的な問題が出題されますので、非常に難易度の高い試験とはいえません。
そのため既に簿記や会計の知識がある場合、3級を受けずに2級から受験する人も見受けられます。
試験はマークシート方式で行われ、70%以上の正解で合格できます。
2級の合格率について見ていきましょう。過去6回分(2022年11月現在)の合格率は次の通りです。
実施日 | 合格率 |
【第31回】2022年10月16日 | 53.3% |
【第30回】2022年3月13日 | 54.2% |
【第29回】2021年10月17日 | 52.1% |
【第28回】2021年3月14日 | 51.5% |
【第27回】2020年10月18日 | 46.3% |
【第26回】2020年3月8日 | 54.3% |
平均 | 52.0% |
過去6回分の平均合格率は52.0%です。約半数が合格しているため、試験の難易度はそれほど高くないといえるでしょう。
2級の到達目標は財務諸表を分析し、企業の経営戦略や事業戦略を理解することです。3級にはなかった「連結財務諸表の構造と読み方」などが出題範囲に加わります。
連結財務諸表とは、親会社・子会社のある企業が、グループ全体の財政状況や経営成績などを把握するために作成する財務諸表です。
さらに、財務諸表の応用的な分析として「セグメント情報分析」「連単倍率と規模倍率」「損益分岐点分析」などが出題範囲に追加されます。
2級に必要な勉強期間の目安は100~200時間です。会計や簿記の知識があると、より短い時間で済むこともあるでしょう。
3級同様、公式テキストの内容が出題範囲となっています。そのため、勉強する際は公式テキストと過去問題集を使用しましょう。
会計の知識がない人はまず公式テキストを通読し、その後過去問題集に取り組むと効率よく勉強できます。
公式テキストや過去問題集だけでは理解できない場合や独学では難易度が高く感じる場合は、スクールの利用を検討してみましょう。
ビジネス会計検定1級は、財務諸表を含む会計情報を総合的かつ詳細に分析し、企業評価できる力を習得することが到達目標です。経理財務管理職や財務担当役員が受験するレベルとして想定されています。
マークシート式に加えて、論述式の問題が出題されます。試験の制限時間は2時間30分です。200点満点で、論述式で50点以上かつトータルで140点以上の得点が合格基準となっています。
2級までは年に2回試験が行われますが、1級は年に1度しか試験が実施されません。 数値などを用いた論述式での解答が必要な問題が出題されるため、2級までと比較して難易度は高めです。
※2015年度から「準1級」の認定制度が設けられました。準1級は1級検定を120点以上得点した受験者に認定証が送付されます。
1級の合格率について見ていきましょう。過去6回分(2022年11月現在)の合格率は次の通りです。
実施日 | 合格率 |
【第30回】2022年3月13日 | 10.8% |
【第28回】2021年3月14日 | 24.4% |
【第26回】2020年3月8日 | 19.7% |
【第24回】2019年3月10日 | 29.4% |
【第22回】2018年3月11日 | 22.3% |
【第20回】2017年3月12日 | 16.1% |
平均 | 20.5% |
過去6回分の平均合格率は20.5%です。1割しか合格していない時もあり、合格率から判断すると試験の難易度は高めといえるでしょう。
1級の到達目標は、財務諸表を含む会計情報を総合的かつ詳細に分析し企業評価できる力を習得することです。 財務諸表だけでなく、「ディスクロージャー(情報開示)」なども出題範囲に含まれます。
また、これまではあまり問われなかった「『注記』を含む補足情報の読み方」なども学びます。 企業分析についても、これまで以上に高度な分析力が求められる試験です。
例えば、企業価値分析として次のような内容が新たに出題範囲に含まれます。
2級までと比較した場合、出題範囲はかなり広いものとなっています。
1級に必要な勉強時間の目安は300~500時間です。2級までと比較してかなり多くの時間が必要となります。 会計情報に関する体系的な知識が問われる試験です。勉強すべき範囲や知識の幅が大きく広がっているのが特徴といえるでしょう。
また論述での回答が求められるため、暗記だけでなく総合的な理解度が試される点も難易度を高くしています。 そして1級は2級までと同様、公式テキストと過去問題集があります。
しかし、公式テキストや過去問題集だけでは理解できない場合や、独学では難易度が高く感じる場合、論述式の解答方法に自信が持てない場合などは、スクールの利用を検討してみましょう。
ビジネス会計検定2級は、3級の知識を習得していることを前提として作成されています。
そのため、会計について全く知識がない人と、既に日商簿記などの資格を所持している人では対策方法が異なります。
それぞれについて見ていきましょう。
会計の知識が全くない場合は、基礎知識をつけるためにも3級の出題範囲から順番に勉強することをおすすめします。 最初から2級のテキストを読み始めるよりも、知識を効率よく身につけることができるでしょう。
ただし、3級と2級を続けて勉強する場合、目安として3~4ヶ月程度の勉強期間が必要となります。
そのため、まとまった勉強時間を確保できない場合は、3級から順に受験するとよいでしょう。
なお、ビジネス会計検定は併願できます。そのため、自信がある場合や勉強時間が確保できる場合などは、2級と3級を同時に受けてもよいでしょう。
財務諸表分析は日商簿記1級の出題範囲です。日商簿記3級・2級の出題範囲には、財務諸表分析は含まれていません。
しかし、財務諸表作成の知識は含まれています。簿記や会計の知識がない人と比べた場合は、簿記の知識があったほうがビジネス会計検定試験には有利といえます。
簿記2級取得者はビジネス会計検定2級の問題が解けそうな範囲か、確認してみてるとよいでしょう。
なお、程度によりますが、既に実務で財務諸表分析を行っている場合も、ビジネス会計検定2級からの受験を検討してみましょう。
この記事の参考:大阪商工会議所「ビジネス会計検定試験|試験のご紹介|級別内容・出題範囲」
この記事の参考:大阪商工会議所「ビジネス会計検定試験|試験結果・受験者データ」
この記事の参考:日本商工会議所「簿記|受験者データ」
ビジネス会計検定に向けた勉強をすると、財務諸表の読み取りや分析ができるようになります。 他社の財務諸表の読み取りや分析が可能となるため、経理部門の人だけでなく、幅広いビジネスパーソンにとって有利な検定といえるでしょう。
なお、各級の難易度や知名度は日商簿記よりも低めです。事前に簿記の知識を習得しておくと、ビジネス会計検定の試験対策がしやすくなります。
会計の力だけではなく、英語力も示したい場合はUSCPA(米国公認会計士)の資格取得を検討してみましょう。USCPAの資格を取得するには、1,200~1,500時間の学習が必要です。
ビジネス会計検定試験の学習時間よりも長めの学習時間が必要となり、資格取得の難易度はUSCPAの方が高いですが、これからの時代、会計の知識でグローバルに活躍したい人にUSCPAはおすすめの資格です。
関連記事:USCPAとは?魅力や取得後のキャリア・難易度・試験内容を詳しく解説
USCPAの資格を取得すると、国内外の幅広い業種や職種に就くことが可能になります。 アビタスは、5,500人以上のUSCPA合格者を輩出している国際資格の専門校で、日本在住合格者の3人に2人はアビタス卒業生です。
オンラインでUSCPAの概要や活かし方が分かる「USCPA説明会」を行っています。
※記事に記載の内容は2023年1月時点のものを参照しています。
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