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2024年1月からUSCPAの新試験制度が始まります。新試験制度では現行試験制度と科目構成が変わります。
そのため、USCPAの試験受験を検討しているものの、新しい科目に対応できるか不安を抱いている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、USCPAの新試験制度における科目の1つであるTCP(税法コンプライアンス及び税務計画)についてAICPAの提供しているBlueprintを基に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
参照:AICPA「Learn what to study for the CPA Exam|CPA Exam Blueprints」
目次
【2024年】USCPAの新試験制度
USCPA新試験の選択科目「TCP」
TCPの出題分野・対策
USCPAのTCP対策に必要なスキル
USCPAのTCPの学習内容は国際税務・税務アナリストの仕事に役立つ
2024年1月より、USCPA新試験制度が始まります。
現行試験制度と新試験制度の大きな違いは科目構成です。
現行試験制度では必須科目4科目という構成でした。しかし、新試験制度では科目数は4科目で変更はないものの、必須科目3科目と選択科目1科目に変わります。
現行試験制度と新試験制度の科目構成の違いは次の通りです。
現行試験制度 | 新試験制度 | ||
---|---|---|---|
必須科目 | FAR(財務会計) AUD(監査及び証明業務) REG(税法及び商法) BEC(ビジネス環境及び諸概念) |
必須科目 | FAR(財務会計) AUD(監査及び証明業務) REG(税法及び商法) |
選択科目 | BAR(ビジネス分析及び報告) ISC(情報システム及び統制) TCP(税法遵守及び税務計画) |
新試験制度では、BAR(ビジネス分析及び報告)・ISC(情報システム及び統制)・TCP(税法遵守及び税務計画)の3科目から1科目を選択するようになります。
現行試験制度のFAR・AUD・REG・BECの最終受験可能日は2023年12月15日までです。
2023年12月16日〜2024年1月9日の期間は試験は行われません。再開は2024年1月10日になるため注意しましょう。
また、ワシントン州、グアム、ニューヨーク州、モンタナ州、アラスカ州では科目合格の合格実績は全て2025年6月30日まで延長になります。
現行試験制度と新試験制度の違いについて詳しく知りたい方は、下記をご確認ください。
関連記事:アビタス「間もなく開始!2024年のUSCPA新試験制度(CPA Evolution)について」
TCP(Tax Compliance and Planning)は税法コンプライアンス及び税務計画について問われる試験科目です。
具体的には次のような知識が問われます。
税務申告書の作成やレビュー、個人税申告書の作成、税務計画の戦略などについての問題が出題されます。
まず、TCPの出題分野の詳しい内容と配点割合を見てみましょう。
出題分野 | 配点割合 |
---|---|
Tax Compliance and Planning for Individuals and Personal Financial Planning (個人の税務コンプライアンスと計画、および個人の財務計画) |
30~40% |
Entity Tax Compliance (法人の税務コンプライアンス) |
30~40% |
Entity Tax Planning (法人の税務計画) |
10~20% |
Property Transactions(disposition of assets) (財産の取引(資産の処分) |
10~20% |
また、the Uniform CPA Examination BlueprintsではUSCPAの試験問題を解答するために「評価」「分析」「応用」「記憶と理解」のスキルレベルが必要であることが示されています。
TCPで求められるスキルレベルと配点割合は次の通りです。
出題分野 | 配点割合 | 配点割合 |
---|---|---|
Evaluation(評価) | 問題を検討・評価し、判断力を用いて結論を導き出す力 | ― |
Analysis(分析) | 原因を明らかにし、推論を裏付ける証拠を見つけるためにあらゆる分野の相互関係を調査・研究する力 | 25~35% |
Application(応用) | 概念・知識・技術を活用または実証する力 | 55~65% |
Remembering and Understanding(記憶と理解) | 習得した知識を活用し、特定の分野の重要性を認識・理解する力 | 5~15% |
スキルレベルの高さは「評価」が最も高く、「分析」「応用」「記憶と理解」の順で低くなります。「記憶と理解」が最もシンプルなスキルです。
ここからは、TCPの出題分野と求められるスキルレベルについて詳しく見ていきます。
個人の税務コンプライアンスと計画、および個人の財務計画の出題内容と必要なスキルレベルは次の通りです。
出題内容 | スキルレベル |
---|---|
Individual compliance and tax planning considerations for gross income, adjusted gross income, taxable income and estimated taxes (総所得・調整後総所得・課税所得・見積税における個人のコンプライアンスと税務計画の考慮事項) |
分析・応用・記憶と理解 |
Compliance for passive activity and at-risk loss limitations (excluding tax credit implications) (受動的活動およびアットリスク損失制限のコンプライアンス(税額控除への影響は除外)) |
分析・応用 |
Gift taxation compliance and planning (贈与税のコンプライアンスと計画) |
応用・記憶と理解 |
Personal financial planning for individuals (個人向けの財務計画) |
応用・記憶と理解 |
出題範囲の中で分析のスキルレベルが求められる内容があります。
しかし、全体的には応用および記憶と理解が求められるため、難易度はそこまで高くはないでしょう。
法人の税務コンプライアンスの出題内容と求められるスキルレベルは次の通りです。
出題内容 | スキルレベル |
---|---|
C corporations (Cコーポレーション) |
分析・応用・記憶と理解 |
S corporations (Sコーポレーション) |
分析・応用・記憶と理解 |
Partnerships (パートナーシップ) |
分析・応用・記憶と理解 |
Trusts (信託) |
分析・応用・記憶と理解 |
Tax-exempt organizations (非課税組織) |
分析・応用・記憶と理解 |
分析のスキルレベルが求められるものの、比重は大きくありません。
応用および記憶と理解のスキルレベルの比重が大きいため、高いスキルは要求されない出題分野といえます。
法人の税務計画の出題内容と求められるスキルレベルを見てみましょう。
出題内容 | スキルレベル |
---|---|
Formation and liquidation of business entities (事業体の設立および清算) |
分析・応用 |
Tax planning for C corporations (Cコーポレーション向けの税務計画) |
分析・応用 |
Tax planning for S corporations (Sコーポレーション向けの税務計画) |
分析・応用 |
Tax planning for partnerships (パートナーシップ向けの税務計画) |
分析・応用 |
法人の税務計画では、分析と応用のスキルレベルが求められます。
応用のスキルレベルの比重が大きいものの、分析のスキルレベルも多く要求されるため留意しましょう。
財産の取引(資産の処分)の出題内容と必要なスキルレベルは次の通りです。
出題内容 | スキルレベル |
---|---|
Nontaxable disposition of assets (非課税資産の譲渡) |
分析・応用 |
Amount and character of gains and losses on asset disposition and netting process (資産売却損益の金額および性質・ネッティング処理) |
分析・応用 |
Related party transactions, including imputed interest (帰属利息を含む関連当事者との取引) |
応用・記憶と理解 |
記憶と理解のスキルレベルが求められる問題はほとんどありません。
分析と応用が大部分を占めるため、高いスキルレベルが求められる出題分野といえます。
再度、TCPで求められるスキルレベルを確認してみましょう。
スキルレベル | 割合 |
---|---|
Evaluation(評価) | ― |
Analysis(分析) | 25~35% |
Application(応用) | 55~65% |
Remembering and Understanding(記憶と理解) | 5~15% |
TCPでは、記憶と理解の配点割合は5〜15%と低く、覚えていれば解けるようなシンプルな問題は少ない科目といえます。
分析の配点割合が25〜35%、応用の配点割合が55〜65%と比重が大きいため、高いスキルレベルが求められるでしょう。
出題分野別に求められるスキルレベルを比較すると、配点割合の比重が大きい「個人の税務コンプライアンスと計画、および個人の財務計画」と「法人の税務コンプライアンス」では高いスキルは要求されていません。
一方で、「法人の税務計画」と「財産の取引(資産の処分)」では分析および応用のスキルレベルが多く求められているため、高いスキルが必要になるでしょう。
USCPA試験のTCPの出題分野は個人・法人向けの米国連邦税の計画、個人の財務計画など、国際税務の業務や税務アナリストとして活躍する場合に役に立つ知識を習得できます。
出題分野を分析すると、配点割合の多い分野ではそれほど高いスキルレベルを要求されていないことが分かります。
ただし、出題分野によっては高いスキルが求められる出題も多くあります。
新試験制度への対策を十分に行い、各出題分野に対応できるように準備しましょう。
USCPAの合格を目指すなら、アビタスの利用を検討しましょう。
国際資格の専門校であるアビタスでは、2024年1月から始まる新試験制度にも対応したオリジナル教材を使用しているため、十分な対策を取ることが可能です。
また、通信・通学を併用できるコースを用意しており、忙しい社会人でも効率よく学習を進めることができます。
アビタスではUSCPA講座を開講して以来、6,000人以上の合格者を輩出しており、日本在住合格者の約3人に2人はアビタス卒業生です。
アビタスではUSCPAに関する無料のオンライン説明会を実施しています。ぜひお気軽にご参加ください。
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