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  • 2023/12/22公開
  • 2024/06/17更新

USCPA試験のBARとは?2024年の新試験の対策と傾向を解説

USCPA試験のBARとは?2024年の新試験の対策と傾向を解説

USCPAの試験は、2024年1月より新試験制度が始まります。新制度では、科目構成が大きく変わります。

新試験制度で加わる科目は、BAR(ビジネス分析及び報告)・ISC(情報システム及び統制)・TCP(税法遵守及び税務計画)の3科目です。また、これまであった科目のBEC(ビジネス環境及び諸概念)がなくなります。

本記事では、新試験制度におけるBARについて解説します。また、BARの出題内容や求められるスキルなどを分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

参照:AICPA「Learn what to study for the CPA Exam|CPA Exam Blueprints」

目次
【2024年】USCPAの新試験制度
USCPAの試験科目「BAR」
BARの出題分野・対策
USCPAのBAR対策に必要なスキル
USCPAのBARは経営分析など幅広い分野で活かせる知識が身につく

【2024年】USCPAの新試験制度

2024年1月からUSCPAは新試験制度になり、現行制度との違いは下記になります。

  • Written Communication(記述問題)の廃止
  • 計算ツールをJavaScriptベースのスプレッドシートへ変更
  • リサーチ問題はTBS(総合問題)で出題
  • 各問題群(テストレット)の難易度変化の廃止

また現行試験制度と新試験制度との、大きな違いの1つは科目構成です。

科目構成は次のように変わります。

現行試験制度 新試験制度
必須科目 FAR(財務会計)
AUD(監査及び証明業務)
REG(税法及び商法)
BEC(ビジネス環境及び諸概念)
必須科目 FAR(財務会計)
AUD(監査及び証明業務)
REG(税法及び商法)
選択科目 BAR(ビジネス分析及び報告)
ISC(情報システム及び統制)
TCP(税法遵守及び税務計画)

USCPAを得る上で受けなければいけない総科目数は4科目で変更がないものの、必須科目4科目から必須科目3科目と選択科目1科目の構成になります。

選択科目は3科目の中から1科目選択します。選択科目は次の通りです。

  • BAR(Business Analysis and Reporting):ビジネス分析及び報告
  • ISC(Information Systems and Controls):情報システム及び統制
  • TCP(Tax Compliance and Planning):税法遵守及び税務計画

新試験制度の必須科目と選択科目の出題形式比率は、次のようになります。

試験科目 MC(4択問題) TBS(総合問題)
必須科目 FAR(財務会計) 50% 50%
AUD(監査) 50% 50%
REG(税法・商法) 50% 50%
選択科目 BAR(ビジネス分析及び報告) 60% 40%
ISC(情報システム及び統制) 60% 40%
TCP(税務遵守及び税務計画) 50% 50%

また、現行試験制度から新試験制度への移行において、次の点に留意しましょう。

  • 移行期における合格実績の有効期限延長
  • 受験可能期間

ワシントン州・グアム・ニューヨーク州・モンタナ州及びアラスカ州では2024年1月1日時点で有効な科目合格の合格実績は、全て2025年6月30日まで延長されます。

現行試験制度のFAR・AUD・REG・BECの4科目は、2023年12月15日が最終受験可能日となります。

2023年12月16日〜2024年1月9日の期間、試験は実施されないため注意しましょう。試験再開は2024年1月10日になります。

関連記事:アビタス「間もなく開始!2024年のUSCPA新試験制度(CPA Evolution)について」

USCPAの試験科目「BAR」

BAR(Business Analysis and Reporting)とは「ビジネス分析及び報告」という試験科目で、2024年1月から開始される新試験制度の選択科目の一つです。

BARは会計とファイナンスを中心とした科目で出題範囲は広範囲にわたります。

BARで問われるスキルや知識は、次のようなものが挙げられます。

  • 財務諸表・財務情報を分析する力
  • 営利企業に適用される会計と報告要件について
  • 州政府・地方公共団体に適用される財務会計と報告要件について

概要には各試験科目で評価・分析・応用・記憶と理解の4つのスキルレベルが問われることと、各試験科目に必要なスキルレベルと配点割合が記載されています。

まず、スキルレベルの内容を見ていきましょう。

スキルレベル 内容
Evaluation(評価) 問題を検討・評価し、判断力を用いて結論を導き出す力
Analysis(分析) 問題の原因を特定し、推論を裏付ける証拠を見つけ出すために様々な分野の関係を調査・研究する力
Application(応用) 概念・知識・技術を使用し、実証する力
Remembering and Understanding(記憶と理解) 習得した知識を活用し、特定の分野の重要性を理解する力

「評価」が最も複雑で高いスキルであり、「記憶と理解」が一番シンプルなスキルです。表では下に行くにつれ、求められるスキルレベルは低くなります。

各試験科目で求められるスキルレベルと配点割合は次の通りです。

項目 評価 分析 応用 記憶と理解
FAR 35~45% 45~55% 5~15%
AUD 5~15% 15~25% 30~40% 30~40%
REG 25~35% 35~45% 25~35%
BAR 30~40% 45~55% 10~20%
ISC 10~20% 20~30% 55~65%
TCP 25~35% 55~65% 5~15%

BARは応用の配点割合が45〜55%、分析が30〜40%となっており、他の科目と比較すると応用および分析において高いスキルレベルが求められるでしょう。

BARの出題分野・対策

BARの出題分野と配点割合は次のようになります。

出題分野 配点割合
Business Analysis(ビジネス分析) 40~50%
Technical Accounting and Reporting(技術的な会計と報告) 35~45%
State and Local Governments(州および地方自治体) 10~20%

ここからは、各出題分野の内容について詳しく見ていきましょう。

ビジネス分析

ビジネス分析の分野における出題内容と求められるスキルレベルを見てみます。

出題内容 スキルレベル
Current period / historical analysis, including the use of data (データの活用を含む現在・過去の分析) 分析・応用・記憶と理解
Prospective analysis, including the use of data (データの活用を含む予測分析) 分析・応用・記憶と理解

ビジネス分析の配点割合は40〜50%であり、分析・応用・記憶と理解の3つのスキルレベルが求められます。

中でも、分析のスキルレベルが多く求められ、TBS問題(総合問題)形式の設問が多いと予測されます。

技術的な会計と報告

技術的な会計と報告の分野における、出題内容とスキルレベルは次の通りです。

出題内容 スキルレベル
Indefinite-lived intangible assets, including goodwill (のれんを含む無期限無形固定資産) 応用・記憶と理解
Internally developed software (自社開発ソフトウェア) 応用・記憶と理解
Revenue recognition (収益認識) 分析
Stock compensation(share-based payments) (株式報酬) 応用・記憶と理解
Research and development costs (研究開発費) 応用・記憶と理解
Business combinations (企業結合) 応用・記憶と理解
Consolidated financial statements (連結財務諸表) 応用・記憶と理解
Derivatives and hedge accounting (デリバティブとヘッジ会計) 応用・記憶と理解
Leases (リース) 分析・応用・記憶と理解
Public company reporting topics (上場企業の報告トピック) 記憶と理解
Financial statements of employee benefit plans (従業員給付制度に関する財務諸表) 応用・記憶と理解

技術的な会計と報告の分野では、応用および記憶と理解のスキルレベルが多く求められ、スキルレベルは高くないといえます。

ただし、Revenue recognition(収益認識)とLeases(リース)では分析のスキルレベルが求められるため注意しましょう。

州および地方自治体

州および地方自治体の分野における出題内容と求められるスキルレベルは次の通りです。

出題内容 スキルレベル
Format and content of the financial section of the annual comprehensive financial report
(年次包括財務報告書の財務セクションのフォーマットと内容)
応用・記憶と理解
Deriving government-wide financial statements and reconciliation requirements
(政府全体の財務諸表の導出と調整要件)
応用
Typical items and specific types of transactions and events: measurement, valuation, calculation and presentation in governmental entity financial statements
(代表項目と特定タイプの取引や事象:公の企業の財務諸表に関する測定・評価・計算および表示)
応用・記憶と理解

州および地方自治体の分野では応用および記憶と理解のスキルレベルが求められ、高度なスキルは必要ないと推察されます。また、MC問題(4択問題)での出題が多いと予想されます。

USCPAのBAR対策に必要なスキル

BARで求められるスキルレベルと割合は次の通りです。

スキルレベル 割合
評価
分析 30~40%
応用 45~55%
記憶と理解 10~20%

BARでは分析と応用のスキルレベルの比重が大きい科目です。

中でも、出題分野のうち「ビジネス分析」は配点割合は40〜50%と出題量が多く、特に学習の必要性が高いことがわかります。

USCPAのBARは経営分析など幅広い分野で活かせる知識が身につく

USCPA試験のBARでは、財務諸表や財務情報などのビジネス分析、技術的な会計と報告、州および地方自治体に適用される財務会計と報告について出題されます。

経営分析など幅広い分野で活かせる知識を身につけたい人は、BARを選択するとよいでしょう。

しかし、BARは出題量・質ともに特に重い試験科目であることに加えて、新試験制度により2024年1月から新しく出題される科目です。BARを受験する場合は、十分に試験対策を行いましょう。

USCPAの合格を目指すなら新試験制度に対応しているアビタスで!

USCPAの合格を目指すなら、新試験制度に対応しているアビタスの利用を検討しましょう。

国際資格の専門校であるアビタスでは、2024年1月から開始となる新試験制度に対応した教材を提供しています。新試験対応も万全ですので、安心して学習を進めることが可能です。

また、USCPA講座を開講して以来、6,000人以上の合格者を輩出している実績があります。日本在住合格者の約3人に2人がアビタス卒業生です。

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まずは無料の説明会にご参加ください。

※記事に記載の内容は2023年11月時点のものを参照しています。

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