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【第1回】サイボウズはなぜ「辞めた人が戻ってくる会社」なのか?
【第3回】「上司がいなくても組織は回る」、サイボウズ流“決めないリーダーシップ”の正体
【第4回】「人を信じる経営」がなぜ成果を生むのか──サイボウズに学ぶ“設計された信頼”の力
目次
「管理しない」=放任ではない
「決めない」ことで組織が動く──合意と納得のリーダーシップ
「多様性」と「対話」を支える構造とは?
管理よりも“見える化”と“自律”の設計
意思決定における“心理的安全性”のつくり方
命令しない・管理しない──“支援型リーダー”の時代へ
この分析にMBAの学びはどう活きるか?
サイボウズは、“管理しない経営”の代表例として紹介されることが多くあります。
「自由なのに崩れない」「上司がいないのにまとまる」、そんなサイボウズの経営は、実は“構造化された自由”によって成立しています。
・上司がいない?
・指示がない?
・勝手に働いている?
そんな自由奔放なイメージが先行しがちですが、実態は全く異なります。 サイボウズの経営は、自由を前提としつつ、極めて緻密に“意思決定と責任の構造”が設計された組織マネジメントなのです。
一般的にリーダーの役割は、“決断すること”とされます。
しかしサイボウズでは、「自分だけで決めない」ことがリーダーの重要な仕事となっています。
・決定事項はチームに公開し、対話しながら合意形成
・上司が判断を下すより、関係者全員の納得を優先
・方針や制度も「一人のトップが決める」スタイルを排除
これは、「決定の正しさ」よりも、「納得感と再現性」を重視する文化。「納得解による合意の力」が、サイボウズのリーダーシップの核なのです。
このような“決めないリーダーシップ”が成り立つ背景には、意思決定の“場”と“ルール”の設計があります。
項目 | 内容 |
---|---|
意思決定プロセス | 原案 → 社内公開 → 意見収集 →必要に応じて修正 → 実行 |
会議の目的 | “決定”ではなく“意見集約”と“納得形成”の場 |
技術支援 | 社内SNS(kintone)で全員が意見・議論に参加可能 |
チーム支援 | ファシリテーターや“合意促進者”が存在することも |
つまり、意思決定は“個人が担う責任”ではなく、“構造の中で起こす対話のプロセス”として機能しているのです。
サイボウズでは、上司に管理されなくても、目標達成に向けて動ける仕組みがあります。
代わりに、個人のタスク・プロセス・課題が“全社に可視化”されており、チームで補完・支援できる状態が整っています。
・各自が自分のKPIを公開し、進捗も自ら更新
・“困っていること”を先に出す文化(ヘルプを出しやすい)
・結果よりも「どのように進めたか」のプロセスも重視される
この設計は、MBAでいうところの「自律分散型マネジメント」、「ティール組織の構造要件」と合致します。
チームで意思決定をするには、異なる意見が自由に出せる環境が不可欠です。
サイボウズでは、心理的安全性を以下のように制度と文化で支えています:
・意見が否定されないことが制度化されている(「No否定ルール」)
・少数意見や少し変な提案も“歓迎される空気”がある
・チームで議論した結果、結論が出なくても「一時保留」が許容される
この心理的安全性は、“なんとなくそういう空気”ではなく、「制度・言語・仕組み」で明確に設計されているのが特徴です。
サイボウズにおけるリーダー像は、以下のように従来とは大きく異なります。
従来型 | サイボウズ型 |
---|---|
指示する | 意見を引き出す |
責任を取る | 対話と合意を進める |
全体を管理する | 全体を管理する チームに権限を渡す |
このようなリーダー像は、「管理型からファシリテーター型へ」というリーダーシップの進化を示しており、MBAでも注目される「変革型リーダーシップ(transformational leadership)」や「サーバントリーダーシップ」との親和性が非常に高いと言えます。
サイボウズの意思決定モデルとリーダーシップは、以下のMBA領域と密接に関わります
MBA分野 | 該当するポイント |
---|---|
組織行動論 | 心理的安全性と意見共有の設計 |
リーダーシップ論 | 合意形成型・支援型・変革型リーダーシップ |
組織設計論 | 自律分散型の意思決定構造と役割定義 |
ナレッジマネジメント | 意思決定と情報共有のシステム活用 |
“強いトップ”がいない企業でも、組織が前に進める──それを構造的に設計する知識と視座が、まさにMBAの学びの応用領域です。
次回はシリーズ最終回。
サイボウズがなぜここまで「組織文化」「制度」「成果」の三位一体を成立させられたのか?
その統合的経営思想と、今後の組織進化への示唆をまとめます。
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