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  • 2021/04/04更新

「オンライン」「米国MBA」が企業にもたらすメリット

~コロナ禍で浮き彫りになる遠隔対応と体系的知識の必要性~

2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大がビジネスの在り方を大きく変えました。グローバルビジネスは当然のことながら、想定しなかった時代の変化にも即応していくことが成長企業の"必須条件"となったのです。中でも、時間や場所を問わないオンラインでのマネジメント、オンラインでのコミュニケーションの重要性は急速に高まっています。
時代の変化に強い組織とするために、人材をどう育成するのか―。留学せずにオンラインで米国の MBA(経営学修士)学位を取得できるプログラムを展開するアビタスの齋藤浩史講師 と、「オンライン」「米国 MBA」が企業にもたらすメリットを紐解きます。

齋藤浩史
アビタスマサチューセッツ大学(UMass)MBAプログラムExecutive Faculty
グローバルアップライズコンサルティング代表

鳥原大輔
アビタスマサチューセッツ大学(UMass)MBAプログラム事務局 アビタスアシスタントマネージャー

重要性が高まるオンラインのコミュニケーション

鳥原 新型コロナウイルス感染症の拡大で、世界が大きく変化しました。「ハンコ」に代表されるアナログな手続き廃止に向けて行政がようやく動き出した印象ですが、企業重要性が高まるオンラインのコミュニケーションにとってはあらゆる業務をIT で改善していく「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が加速していますね。ビジネス環境の変化をどう理解していますか?

齋藤浩史氏

齋藤 新しいテクノロジーがたくさん出てきていますが、特にコミュニケーションを取るためのツールが非常に充実してきたことを感じています。おかげで、オンラインでもリアルに負けないような講義ができます。「自分が参加している」という没入感を持てるように、私自身も日々試行錯誤しながら改善しているところです。

鳥原 オンラインでのミーティングが増えましたが、参加者が傍観者になってしまうようなケースもあるかと思います。全員が自発的に参加して、生産性の高いミーティングを実現するにはどうすればいいのでしょうか。

齋藤 私は講義の最初に、必ず学生にフランクな言葉で挨拶をさせています。40人以上のチャットが一斉に流れるわけですが、高い確率で意見がどんどん出て盛り上がる講義になります。こういった積極的に会話をさせる工夫が、参加するハードルを大きく下げられると感じています。

鳥原 いかに引き付けていくかという工夫が、オンラインでのコミュニケーションでは重要なのですね。例えばカメラオンでないと研修に参加できないというような企業も少なくありません。日系の大手企業に多い印象ですが、「社内会議は音声だけ」というようなルールがあるわけです。オンラインでもリアルと同じぐらいのクオリティが出せるのに、このような企業風土に邪魔されるのはもったいないと感じます。

齋藤 その通りですね。おそらく多くの人が感じていると思いますが、オンライン化が進んで実際に1週間に1回しか会社に行かないということになると、会社に対する自分のアイデンティティを感じにくくなります。社員の気持ちをつなぎ止めるために何をするべきかということを、企業はデジタル移行における重要な課題として認識しておく必要があるでしょう。
その他に私が感じているのが、いわゆる非公式グループにおけるコミュニケーションの減少です。例えば、世間で話題になったオンライン飲み会というものがありますが、これにはパスワードという大きな壁があります。リアルのように、断りなしに自分の余裕があれば行くということがで きません。オンライン飲み会が盛り上がったのは当初だけという気がしますし、情報の分断が起こっているようにも感じます。

鳥原 たばこやゴルフもそうですが、今までは非公式な場でふと出てきたビジネスの話がそのまま進んでいくということもあったと思います。オンライン化が進んでいくことで、そういったものが根こそぎ削れてしまって、ビジネスの話はビジネスの場だけというように、良くも悪くも遊びがなくなってきていますね。

齋藤 非公式グループがなくなったことで、そういったつながりを欲している人たちも増えてきているかもしれません。

アビタス 鳥原

鳥原 アビタスでは2012年に、完全オンラインで米国MBA が取得できる「マサチューセッツ大学(UMass)MBA プログラム」を開講しました。こういったオンライン化の波による影響もあってか、ここに来て「オンライン」「留学不要」「米国 MBA」というキーワードで入学希望者が増えてきています。

齋藤 そうなんですね。米ウォールストリートジャーナル によると、コロナ禍で北米の有力校における MBA 志願 者が急増していると報告しています。数百校のデータを管 理する非営利団体「経営学修士課程入学審査協議会 (GMAC)」のデータでは、ペンシルベニア大学ウォート ンスクール、コロンビア大学ビジネススクール、マサ チューセッツ工科大学(MIT)スローンスクール・オブ・ マネジメントなど上位校では、2020年秋の入学志願者が2 桁の伸びを示しているようです。
経験したことがないような急激な時代の変化で途方に暮れ そうになりますが、こういうときこそ MBA のような体 系的な知識が指針になるのです。MBA はビジネスの体系 的な知識のインプットに最適であるため、改めて MBA の需要が高まっているのだと思います。

MBAは体系的であるからこそ時代の変化と好相性

鳥原 需要が高まっているということですが、コロナ禍に おいて MBA での学びはどのように生きるのでしょうか。

齋藤 急激な時代の変化に対応するためには、体系的な知 識が欠かせません。さらにその上で重要なのが、その知識 を実際に使って人や組織を動かすリーダーシップです。 MBA ではこの両方を身に付けることができます。

鳥原 「MBA は勉強で終わってしまう」という批判もあ りますが、そういったところもオンラインで学ぶことがで きるのですか。

齋藤 学ぶことができます。例えば、私が教えている組織 行動論では、辞めようとしている部下を説得するという ワークショップがあります。私は笑うことは絶対に許さず、 本当に真剣に説得させるのです。今までそういうことを真剣に考えたことがないところに、「自分の部下が辞めよう としているときに笑えるのか?」と本気で言うと、彼らは 必ずスイッチが入ります。

鳥原 本当に真剣に人と向き合ってやりとりをするのは、 MBA ならではですね。マーケティングやファイナンスの ような断片的なスキルアップもありますが、それについて のお考えはいかがでしょうか。

齋藤 マーケティングやファイナンスといったものを学習 するのは、もちろん大切なことです。しかし、その下に土 台として組織があるわけです。この組織が崩れてしまえば、 その上にあるものも全部崩れてしまいます。MBA は「マ スター・オブ・ビジネス・アドミニストレーション」です。 アドミニストレーションを学ぶには、土台にある組織を学 ばなければなりません。

鳥原 これからは組織や人をどう動かすかがより重要で、 人と人が体を張って学ぶからこそ、それが磨かれていくの ですね。これからのグローバル人材像も変わっていくので しょうか。

齋藤 リーダーシップと IT リテラシーが重要になってい くと思います。語学力はもちろんのこと、マーケティング といったものも前提として必要ですが、その上で重要なの はやはりリーダーシップです。 コロナ禍のような状況において頭でっかちに知識をため込 んでいるだけでは、組織を動かしていくことはできませ ん。「無理だ」と斜に構えるような人では、絶対に不可能 です。「真剣に考えてみよう」というリーダーシップを出 せる人こそが、今後のグローバル人材として必要になって くるのではないでしょうか。これは世界共通の話です。

企業負担で社員に海外MBAを取得させるメリット
  • 組織や人を動かすリーダーシップが身につく
  • フレームワークを学ぶことで意思決定力が向上する
  • マネジメントにおける共通言語を得られる

鳥原 社員に MBA を取得させることは、企業にとって もプラスになりますか。

齋藤 間違いなくプラスになります。体系的な知識の土台 となる組織を学べると同時に、リーダーシップを身に付け られます。
また、マネジメントになると、ファイナンスやストラテ ジーといったさまざまな側面から瞬発的に判断することが求められますが、そのデシジョンメイキング(意思決定) が圧倒的に向上します。MBA ではさまざまなマネジメン トにおける打ち手を学びますが、そういう考え方があると いうことを知っているだけで全然違ってくるのです。

鳥原 卒業生に聞いてみても、「フレームワークを身に付 けるのが大切だ」と言う人が非常に多くいらっしゃいま す。社内に MBA でフレームワークを学んだ人が1人いる だけでも、企業にとってはメリットになるわけですね。

齋藤 最後に、今は“MBA インフレ”だということも重 要です。これから MBA 取得者が増えていくほど、MBA で学んだ知識が共通言語化していきます。今の30代、40 代といった世代がマネジメントになると会話が統一化され て、「MBA で学んだあれのことね」という形でコミュニ ケーションが行われるわけです。増えてきたから不要にな るということはなく、インフラのようにむしろ欠かせない 存在になっていくと思います。

鳥原 これは卒業生がまさに共通しておっしゃる話でもあ ります。それだけ皆さんが熱く語るということは、現場で 強く実感されているのでしょうね。

齋藤 さらに言うと、今後グローバル社会になっていけ ば、英語のやりとりが必要になります。グローバル人材と いう意味では、海外 MBA を通じて英語に触れながら共 通言語を学ぶということが、より大きなメリットになるで しょう。

リスクの高い海外派遣からオンラインでの学び

鳥原 企業にとって海外派遣には、派遣後社員が辞めてし まうというリスクが付いて回ります。

齋藤 企業派遣の MBA 留学では、2,000万円かけて幹部 候補生を1年間海外派遣して、そこでの人脈と学びをよう やく1年後から企業にフィードバックしてもらう、という体制でした。コロナ禍の中、現地で滞在費をかけながらオ ンライン講義を受けてレポートを出すのでは、日本にいる のと変わりません。むしろ MBA はディスカッションや グループワークが大切なのに、オンライン対応していない MBA の場合、座学のような孤立した学びになってしまう かもしれません。

鳥原 UMass の場合、まずはコストが300万円と大きく 抑えられますね。その上で、もともとオンライン想定でプ ログラムが組まれているので、海外の多様な文化や価値観 にしっかり触れて、ダイバーシティを感じながら受講する ことができます。
また、フルタイムではなく仕事を続けられるため、MBA の学びを実務ですぐにアウトプットすることもできます。 実際に、マーケティングプランを実務にすぐ生かして売り 上げを上げた、という卒業生もいらっしゃいます。

齋藤 アウトプットするというのは非常に大事です。 UMass をうまく活用することで、実際に会社にアセット を残していくことも可能でしょう。私の知り合いに大手電 機メーカーの子会社社長がいますが、彼は UMass での学 びをゆっくりアウトプットしながら会社に還元していて、 本当にすごいと感じました。社長という立場もあってトラ イしやすかったというのもありますが、それでも彼は MBA の学び方の一つを教えてくれた気がします。
もし会社にとっての MBA の効果を高めたい場合には、 社員にアウトプットするための権限を与えることが有効だ と思います。例えば、MBA を取得すれば部長職を与える とすれば、緊張感が出てきます。同時に組織の勉強を必要 と感じ、MBA での学びを自分の会社とリンクさせるよう になることでしょう。

鳥原 それは本当に会社と個人の双方にとって理想的です し、アサインされて活躍するというあるべき姿ですね。次 世代リーダー育成という意味でも有効な気がします。

齋藤 そうですね。また、UMass はグローバルで活躍す る人材を生み出すという意味でも強みがあります。英語で 学んだことに対する自信はもちろんのこと、UMass とい うグローバルレベルで格の高い大学で MBA を取得する こと自体にも意味があるのです。なぜなら、海外で仕事を する上で、学歴は非常に重要視されるものだからです。つ まり、UMass 修了ということは、海外における人脈形成 でも有利に働くのです。

鳥原 グローバル化が進む中で、海外 MBA のメリット はますます大きくなっていくのですね。

アビタス
マサチューセッツ大学MBAプログラムの特徴
  • MBAの学びを実務ですぐにアウトプット可能
  • グローバルに通用する格の高さ
  • コストの安さ(MBA留学の 6 分の 1 以下)

齋藤 もう1つ付け加えておくと、UMass はオンライン で勉強できるのはもちろんですが、プラスアルファで自分 のオンラインでの参加の仕方も学べるということです。オ ンラインで自分の意見をどう主張するのか、プレゼンター になったときにどう話せばいいのか、これは練習しないと 絶対にできるようにはなりません。
リモートでの仕事の生産性を向上させる上で、オンラインは 非常に重要なツールです。今までは通勤といった移動に時間 がかかりましたが、それが必要なくなっていくわけです。そ の時間を使って生産性を高めることのできる知識を学べるの が、UMassのようなオンライン教育のすごいところです。

鳥原 企業にとってもオンライン化で通勤費や出張費が浮 けば、それを使って幹部候補生を UMass に通わせると いったことも可能かもしれませんね。オンラインをうまく 使うことができれば、企業も個人も大きなメリットを享受 できる気がします。

齋藤 今はまだオンライン化の黎明期です。オンラインと いうツールを、まだ完全には使いこなすことができていな いと思います。オンラインによって仕事の切り替えが早く なったことで、逆に仕事に埋もれてしまう人もいるでしょ う。ちょうどドットコムブームのように一気に盛り上がっ ているわけですが、それがうまく冷え込んでくるときに、 おそらく新しいものができてくるんじゃないでしょうか。

鳥原 面白い視点ですね。オンライン化がなじんでくる頃 に、本当に生産性が向上するタイミングが来るわけですね。

齋藤 オンライン飲み会の話もそうでしたが、一時的に盛 り上がったもののやはり冷めてきているわけです。「何か 違うんだよね」とみんな感じているわけです。リアルとオ ンラインをいかに融合させていくのかというのは、今後の 大きな課題になっていくと思います。

Profile

(さいとう・ひろし) /上智大学博士課程。バーミンガム大学 MBA 取得。ゴールド マン・サックス等の投資銀行で海 外案件に長年取り組む。アビタス「マサ チューセッツ大学 MBA プログラム」の基礎課程講師。都内大学では金融・ マクロ・ミクロ経済も教えている。近著に『GAFA の決算書 超エリート企 業の利益構造とビジネスモデルがつかめる』(かんき出版)

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