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第一回:AIとは?ブームの背景を解説
第五回:AI時代におけるネットワーキングの価値、人的つながりが持つ力とは
本シリーズでは、AI時代に活躍するリーダーに求められる資質と、それを育むためのMBAでの学びについて探ります。前回の記事「導入編:AI時代のリーダーに求められる本質理解の重要性」では、ChatGPTやスマートフォンを例に、本質を理解しテクノロジーを使いこなす重要性を解説しました。
本記事では、その基礎をさらに掘り下げ、AIの基本的な仕組み、歴史的背景、応用分野、そして直面する課題について解説します。AIの発展を正しく理解することは、ビジネスの変革をリードするうえで不可欠です。これからのリーダーには、AIを単なるツールとして扱うのではなく、その本質を見極め、効果的に活用する視点が求められます。本記事を通じて、AIがどのように進化してきたのか、そして今後どのように社会やビジネスに影響を与えるのかを、具体的な事例を交えながら探っていきます。
目次
AIの定義と歴史的背景
AIの応用分野と影響
AIの限界と課題
AI時代に求められるリーダーシップとは?
AI(Artificial Intelligence、人工知能)は、「人間の思考や学習能力をコンピューターで再現する技術」です。例えば、ChatGPTのように質問に答える機能や、スマートフォンの音声アシスタントが予定を教えてくれる機能も、AI技術の一部にあたります。AIは、大量のデータを処理しながら学習し、パターンを見つけ出すことで、さまざまなタスクをこなす能力を持っています。
AIの発展は、過去から現在にかけて「3つのブーム」に分けられます。それぞれの時代背景と特徴を見ていきましょう。
AI研究の基礎が築かれ、「コンピューターに論理的な思考をさせる」というアイデアが注目を集めました。1956年のダートマス会議で「人工知能(AI)」という言葉が初めて使われ、チェスプログラムや数学の定理証明など、ルールに基づくAIが開発されました。しかし、当時のコンピューターは処理能力が低く、複雑な問題を解くには限界がありました。
AIに専門知識を持たせる「エキスパートシステム」が登場し、医療や金融などの分野で活用され始めました。例えば、医師の診断を補助するシステムが導入され、患者の症状から病名を推測する技術が開発されました。しかし、これらのシステムは「ルールベース」であり、決められた範囲の問題しか解決できないため、未知の状況には対応できないという課題がありました。
AIの進化において最も画期的だったのが、「ディープラーニング(深層学習)」の登場です。これは、大量のデータを学習し、パターンを自動的に見つけ出す技術で、画像認識や音声認識、自然言語処理の精度が飛躍的に向上しました。その結果、AIが囲碁の名人を打ち負かす、スマートスピーカーが日常会話を理解するなど、AIがより実用的な形で私たちの生活やビジネスに浸透するようになりました。
現在はディープラーニング技術の発展により、AIがさまざまな分野で実用化されています。その影響は医療、金融、製造業など、私たちの生活や経済に密接に関わる領域にも広がっています。
AIは、レントゲンやCTスキャンの画像を解析し、病気の兆候を早期に発見するのに役立っています。
例えば、Googleの医療AIは乳がんの診断精度で専門医を上回る結果を出したことが話題になりました。また、AIを活用した「皮膚がんのセルフチェックアプリ」が登場し、スマホで撮影した写真からリスクを判定できるようになっています。これにより、医療機関を訪れる前に簡単に検査ができ、早期発見の可能性が高まります。
今後は、個人の遺伝情報や生活習慣に基づいた「オーダーメイド医療」が進み、AIが患者ごとに最適な治療方法を提案する未来が期待されています。
銀行や証券会社では、AIが顧客のデータを分析し、最適なローンの条件を提示したり、不正取引を自動で検出したりしています。
例えば、クレジットカード会社ではAIが利用パターンを監視し、通常とは異なる取引(不正利用の疑いがある支払い)が発生すると即座に警告を出します。また、AIが株式市場の過去のデータを分析し、トレンドを予測する「AI投資ファンド」も増えてきています。
今後は、AIが完全に自動運用する金融サービスが一般化し、人間の判断を補助するだけでなく、より正確な投資判断を支える存在になるかもしれません。
工場では、AIが製造ラインを監視し、不良品をリアルタイムで検出したり、機械の故障を予測したりする技術が活用されています。
例えば、某自動車メーカーではAIを導入したことで、わずかな異常も早期に察知し、不良品の発生率を大幅に削減しました。また、アパレル業界では、AIが販売データや天候情報を分析し、どの地域でどの服が売れるかを予測することで、在庫の無駄を減らす取り組みが進んでいます。
今後は「スマート工場」がさらに発展し、AIがリアルタイムで市場の需要を分析し、生産計画を自動調整する仕組みが一般的になると考えられます。
AIは便利ですが、何でも完璧にこなせるわけではありません。特に、「常識」や「感情」を理解するのは苦手と言えます。AIはデータを基に判断するため、人間のように「状況を考慮して柔軟に判断する」ことが難しいのです。
例えば、次のようなケースではAIの限界が見えてきます。
AIは顔の表情を分析して「この人は怒っている」と判定することはできますが、なぜ怒っているのか、その背景や感情のニュアンスまでは理解できません。
自動運転の車は交通ルールを守ることは得意ですが、突然の大雨や地震、飛び出してくる動物など、過去に学習していない状況では適切な対応ができないことがあります。
AIが広がる中で、社会や倫理の面での課題も浮かび上がっています。
AIが業務を自動化することで、一部の仕事が減る可能性があります。例えば、スーパーのセルフレジが普及したことで、レジ係の仕事が減ったのは身近な例です。同様に、AIによる自動翻訳が進化すれば、翻訳の仕事が減るかもしれません。
AIは大量のデータを活用しますが、その中には個人情報も含まれています。例えば、顔認識AIが街中の監視カメラで個人を識別し、行動を追跡する技術がすでにあります。これは防犯の面では役立ちますが、「知らないうちに行動を監視されている」と感じる人も多いでしょう。
AIは過去のデータを学習するため、元のデータに偏りがあると、AIの判断も偏ってしまうことがあります。例えば、過去の採用データに男性の割合が高いと、AIが「男性の方が採用に適している」と誤った判断をしてしまう可能性があります。これを防ぐためには、AIを開発・運用する人間が注意深く管理し、公平性を保つ仕組みを作ることが重要です。
AIは、私たちの生活やビジネスの在り方を大きく変えつつあります。自動化やデータ活用が進むことで、業務の効率化や新たな価値創出が可能になる一方で、「AIの活用を誤るとリスクが生じる」という課題も浮かび上がっています。
このような環境では、「AIに使われるのではなく、AIを使いこなすリーダー」が求められます。テクノロジーの本質を理解し、AIの強みを活かしながら、適切な判断を下せるかどうか。それが、これからのリーダーの成否を分ける重要な要素になるでしょう。本シリーズでは、AIの基礎から、ビジネス環境の変化、リーダーに求められるスキルセット、そしてAI時代のキャリア戦略までを体系的に解説していきます。AI時代に求められるスキルを磨き、キャリアの可能性を広げる手段の一つとして、MBAプログラムの活用についても触れていきたいと思います。
AI時代において、どのようにリーダーシップを発揮し、組織を成長させるか。そのヒントを、次回の記事 「AIによって変わるビジネス環境の新常識」 で詳しく見ていきますので、ぜひご覧ください!
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