なぜMBA取得を考えましたか。きっかけと課題感をお教えください
MBAを取得した理由は、①会社員として海外駐在時に感じた課題解決、②自身のキャリアの選択肢の増加、③人脈の拡大、④子供への教育、の4点です。
会社員として海外駐在時に感じた課題解決
異なる文化や商習慣をもつ相手とコミュニケーションをとる際に、常識や当たり前と思われる習慣、バイアスなどがあるとミスコミュニケーションが起こり業務に支障をきたすことを度々経験しました。また、本社代表で海外駐在すれば、相手国企業の幹部と議論する機会も多くなり、従来以上に経営層と協議する場面が増えました。その際、幹部層と対等に議論できるだけのビジネス知識(ファイナンス、戦略、マーケティング、組織論など)の知識が必須だと感じ、経営者と同じ目線で意思決定に関与できる知識と論理を学ぶ必要性を感じました。
自身のキャリアの選択肢の増加
国内企業の一社員であることに縛られず、経営幹部、外資企業、ベンチャー、起業、M&Aなど、未来に多様なキャリアの選択肢を持ちたいという思いがありました。
人脈の拡大
MBAは学位だけでなく、価値観や挑戦心を共有できる仲間と繋がることこそが最大の価値だと思っており、生涯切磋琢磨し励まし合え、時に協業を可能とする異業種、異業界の仲間を作りたいという思いがありました。
子供への教育
インドネシア赴任中、3人の子どもが異国で異なる言語や慣れない文化に日々挑戦し、できないことに向き合いながら成長していく姿を目の当たりにし、「父としても、挑戦し続ける背中を見せたい」と強く感じました。同時に、世界には様々な価値観や才能に溢れた人々がいることを子どもたちに示し、グローバルを知り、視野を広くもった人生の選択肢を提示したいと考えました。卒業式には必ず家族を連れていくと約束し、無事に実現することができました。
他校と比較して、最終的にUMassを選んだ『決め手』は何でしたか?
スクール選びにおいて重視したことは、①外部機関の認証による担保、②米国の学校であること、③オンラインで学習が完結すること、④持続可能なコミュニティが存在すること、の4点です。
外部機関の認証による担保
学びの質が世界基準で担保されており、「国際的な第三者機関による認証」がある学校で学びたいと考えました。特に、AACSBやAMBAといった外部評価は、学習内容や学位がグローバル基準である証明となり、自身が海外MBAホルダーであるという評価を担保してくれるものだと考えています。
米国の学校であること
MBA発症の地であり、本場のアメリカの大学で、英語で学べることを重視しました。グローバル事業の神髄を世界のビジネスの中心地であるアメリカで学ぶ価値の大きさを感じていたためです。
オンラインで学習が完結すること
海外駐在中、かつコロナ禍での入学だったため、オンラインで学習が完結し、業務や家庭と両立できることが必須条件でした。
持続可能なコミュニティが存在すること
学びは卒業後が本番だと考え、多様な国籍・経歴の教師や学生と交わり、卒業後もコミュニティが継続する仕組みを求めました。世界の仲間から刺激を受け続け、共にビジネスを創る可能性がある環境こそ、自分にとって最大の価値になると確信していました。
上記4点を総合し、私はスクール選択をしました。
学習時間の捻出方法や、継続のための工夫があれば教えてください
UMassでの学習を通じて得た事について教えてください。印象に残っている課目やその理由についても教えてください
印象に残っている科目は「Customers and Market」です。最もMBAらしい体験ができた授業の一つで、4人前後のチームが企業の経営幹部として意思決定を行い、競合チームと利益率や売上高を競うシミュレーションゲームで構成されていました。
さらに、その結果がそのまま成績に反映され、チーム内でどの程度貢献できたかも互いに評価し合う仕組みになっている点も特徴的でした。まさに成果がデジタルに可視化される、緊張感のある授業でした。
授業では、投資額や生産量などの意思決定を行うたび、順位(売上高や利益率)が開示されます。そのたびに、なぜその結果になったのか分析し、仮説を立て、再び意思決定に挑む——その繰り返しが、本当の経営を疑似体験しているようでした。
私たちのチームは、序盤は4位と低迷。しかし、明確な正解のない状況下で、仮説と検証、反省を重ねることで順位を少しずつ上げ、最終的には 4位 → 3位 → 2位 → そして優勝 という逆転劇を達成しました。
私はチームでリーダー役を担い、分析や提案を積極的に提示しつつ、メンバーの意見を丁寧に取り入れながら意思決定をまとめました。グローバルなメンバーで構成された他チームとの競争に打ち勝った経験は、大きな自信と学びにつながりました。
今でもそのチームメンバーとは良い関係を続けています。
UMassでの学びや学位がキャリアや実務にどう役立っていますか
MBA取得後、キャリアに対する評価は大きく変化しました。特に顕著だったのは、市場価値(人的資本)の向上を実感できたことです。世界を代表する大手グローバルコンサル企業や金融機関から、ヘッドハントのオファーを受ける機会が増え、その多くが自身の年収の1.5から2倍以上という提示でした。中には「海外MBAホルダーを採用したい」という明確な理由で声をかけてくる企業もあり、MBAは資格以上に「信頼できるビジネス人材の証明」として評価されるのだと身をもって実感しました。
また、学んだ知識は転職市場だけでなく、自らの事業にも活かされています。MBA取得後、不動産賃貸経営の法人を立ち上げ、経営者として実践を始めました。財務分析やリスク評価の思考プロセスが身についていたことで、過度に恐れることなく、冷静かつ再現性のある意思決定ができています。
さらに、出版社から資産形成・キャリア戦略・幸福論に関する出版依頼を受け、著書として発信する機会も得ました。つまり、MBA取得後は会社員・経営者・投資家・著者という複数のキャリアを同時に持つ“複業”スタイルを実現できました。年収の向上以上に、人生の選択肢と自己実現の幅が大きく拡張したことが最大の成果だと感じています。
クラスメートとの交流や印象に残ったエピソード
「この人は凄い!」と思わせてくれた仲間は、本当にたくさんいました。年齢も業界もキャリアも違うのに、共通していたのは「向上心」と「行動力」の高さでした。MBAという同じ環境に身を置いているからこそ、自分の人生を主体的に変えようとする人ばかりで、その姿勢自体が刺激であり学びでした。
例えば、若くして企業経営を担い、従業員を守りながら事業成長に挑む人。自らの原体験で気づいた社会課題を、人生のテーマとして本気で解決しようとしている人。常に自己研鑽を続け、転職やスキル習得によってキャリアを段階的にステップアップする人。リスクを恐れずに事業を立ち上げ、挑戦を楽しみながら未来を切り開こうとする人。こうした人たちと議論し、価値観を交換し、互いの視点から学べる環境は、それ自体が大きな教育でした。
「同期」「同年代」という枠を超えて、各期の人たちと関わり続けられることも大きな財産です。目標に向かって努力する人の姿は、言葉以上に力強いメッセージを放ち、自分自身の挑戦を後押ししてくれます。MBAで出会った人々は、知識以上に、生き方を教えてくれる仲間だと感じています。彼らは、私にとって今でも尊敬する存在です。
これから目指す方へのアドバイス、激励をお願いします!
恐らく、不安をまったく抱かずに入学を決断できる人はほとんどいないかと推測します。私自身も、英語での専門学習に本当に対応できるのか、仕事や子育てと両立できるのか、入学の決断前に、何度も迷いました。ただ、実際に学び始めて感じたのは、「内容そのものは、やれば必ず理解できる」ということです。チャレンジは知識ではなく、時間の確保と継続でした。
不思議なもので、同級生たちと励まし合ううちに、自分一人では乗り越えられないと思った壁も突破できるようになります。子育て、転勤・引っ越し、海外駐在、資格試験や研修など、想定外に時間が奪われるイベントも学習中には数々直面しましたが、工夫して時間を生み出しました。駐在時、週末のゴルフは、付き合いもあり参加し続けつつ、移動中にイヤホンで授業を聞いたり、ゴルフ場の休憩時間に課題を進めたこともありました。今思えば「やり抜く工夫」が自分の力になったとも感じています。
迷っている方に伝えたいのは、やらずに後悔することほど、人生でもったいない選択はないということ。やれば必ずできるし、やれば人生の選択肢が大きく広がります。人格も能力も豊かな仲間との出会いは、一生の財産になります。勇気を出してぜひ踏み出して頂ければと思います。あなたの挑戦を心から応援しています。