これまでのご経歴をお教えください
昭和女子大学の短期大学部を卒業後、民間企業に就職しました。人事教育部で勤務していたときは、「帰国子女教育相談室」の室長をサポートする立場として、海外駐在員のお子さんたちの教育に関わる仕事をしていました。このときの室長が元校長先生という経歴をお持ちの方でして、一人ひとりの子どもに寄り添いサポートする姿を見て、こういう人になりたいと感銘を受けたことを覚えています。また、企業のショールームで勤務していたときは、大統領や首相、社長といった方々に商品説明をする仕事をしていました。その後、家族の介護等の理由から退職しましたが、人の助けになることや教えることが好きだったので、幼児英語教室の講師などをしていました。この頃から教育に対する憧れや願望が強くなり、教師になるために大学への編入を決めます。オンライン授業とスクーリングを併用しながら教育実習にも行き、3年ほどかけて教員免許を取得しました。同時に、母校の大学生の就職活動のサポートをしたいとも思い、社会人メンターに応募して、大学生のサポートにも携わりました。教員免許取得後は、お世話になったアメリカに恩返しをしたいと思い、公立中学校、私立中学校、私立高校で英語教師として勤務しました。
「強い集団を作る方法や、リーダーシップについて学びたい」と思うようになった
なぜMBA取得を考えられましたか。きっかけと課題感をお教えください
MBA取得のきっかけは、中学校と高等学校で教師として仕事をしていたことです。教師の仕事がとても楽しかった理由の一つに、生徒の成長がありました。私が担当した生徒達の成績が驚くほど上昇し、わずか3か月で学年最下位のクラスがトップになったり、高校に入学してから英語で最高点を取ったという生徒が続出したりしました。担当する生徒達の成績が上がり、明るく、生き生きとしてゆく様子を見て私もとても勇気をもらいました。そして、生徒がこれだけ伸びていくのだから、私も何か新しいことをしてみたい、と思うようになったのです。
それに加え、私は授業をしているなかで「クラスのみんなで伸びていく」ことをめざしていました。クラスに40人ほどいますので、時にはめんどくさい、やりたくないという生徒もいますし、実際にクラス全体がそういった雰囲気に流されそうになることもありました。楽しい授業をすればいいだけではない、きちんと手綱を握ってクラス全体で伸びていく、そして個人が伸びていく。みんなで前に向かって進んでいけるようなクラスにしたいと考えるようになり、「そうだ、私は、強い集団を作る方法や、リーダーシップについて学びたいのだ」と、思うようになりました。インターネットで「リーダーシップ」と検索したところ、MBAという言葉に出会い、すぐにMBA取得を目標にしました。
ですから正直なところ、MBAには経営や会計の知識がとても重要だということをよく分かっていなかったんです。私の中では、MBA=リーダーシップだと思い込んでしまっていて。数字が苦手なので後悔した瞬間もありましたが、アビタスさんのサポートもあり、なんとか卒業することができました。こういったきっかけでMBAを取得することもあるんだよというご紹介になれば幸いです。
どういう活用イメージをもって取得を決断しましたか
MBAの取得を通して新しいことを学び、教師としてだけでなく、社会で必要とされているリーダーシップを身に付けることができると考えました。人を伸ばす仕事でメンバーのモチベーションを高める、強いチームを作って率いていくなど、自分の活躍する場がさらに広がるのではないかというイメージをもったため、取得することを決断しました。
アメリカのMBA取得という壮大な目標を達成するための条件が揃っており、アビタスでなら卒業できると確信した
スクール選びの優先順位とその理由は
私の場合は自分自身が教師という教える立場であると同時に、学生の立場として学校を選ぶ機会も多くありました。その経験から、目標を達成するために良いスクールを選ぶうえで大切だと思っていることが3つあります。1つ目は、よいカリキュラムが用意されていること。2つ目に、先生方が熱心であること。最後に、サポーターがいることです。この3つの価値観をUMass Lowellとアビタスにあてはめたところ、ぴったりだと思い、選びました。
まず、1つめの「よいカリキュラム」について、UMass MBAは、AACSBの認証を受けており、国際的にも高く評価されるスタンダードなプログラムです。
2つ目の熱心な先生方がいるかどうかですが、アビタスには日本人の熱心な先生方がいらっしゃいますし、UMassには質問をすると時差がある中でも素早く回答してくださるような熱意のある先生方がいらっしゃいます。MBAを取得するうえで、このような先生方の存在がスクール選びには欠かせないと思います。
最後にサポーターですが、アビタスの方が、ありとあらゆるサポートをしてくださいます。私は文系で、主婦の期間が長く、仕事のブランクも長く、MBAとは無縁の生活を送っておりましたので、勉強を続けられるか不安がありました。しかし、アビタスには、このような私でもMBAを取得できるような徹底的なサポートがありました。たとえば、日本語による会計の教科書、問題集と動画の提供、MBAのための動画によるExcel講座、アビタス作成の日本語に翻訳されたUMassの教材、スタッフの方々による卒業生とつなげてくださるオンラインなどでの催し、メールでの問い合わせへの回答などなど。アビタスは、数えきれないほどの至れり尽くせりのサポートをしてくれています。
これらの3つの条件が、アメリカの大学院でMBAを取得するという壮大な目標を達成するために揃っていたため、アビタスでならMBAを取得してUMassを卒業できると確信しました。
なぜ海外MBA、かつAACSB取得の米国MBAである必要がありましたか
私は、母校である昭和女子大学の短期大学生時代に、ボストンキャンパスへの短期留学を経験しています。その経験から、いつかは大好きなアメリカの大学院で学びたいと漠然と思っていました。そんな折、UMass MBAのことを知り、再びボストンで学べるのかと思い、嬉しく思いました。
ボストンは、アメリカの歴史的な都市です。MITやハーバード大学など、世界的な大学が集まり、街は活気づいています。また、ボストン美術館という素晴らしい美術館がありますし、メジャーリーグのボストンレッドソックスの本拠地でもあり、フレンドリーな人々もいて、ロブスターやクラムチャウダーの美味しい大変魅力的な街です。そして、UMass Lowell校のあるLowellは、そのボストンから車で約40分。近年目覚ましい復興を遂げた地、ということで、かつて観光で訪れたこともありました。
このような環境で、アメリカの学生や先生方と意見を交換して、最新のアメリカについても学びながら、MBAを取得したいと思いました。そして、AACSB取得のMBAでなら国際機関によってMBA教育が評価、認可されているため、価値のある勉強ができると思い、入学を決意しました。
オンラインであることをどう考えましたか
仕事や家事、育児、介護、ペットの世話などの日常の生活を送りながら学べるところが魅力的だと思いました。日本にいながら、また世界のどこにいても、アメリカの学生や世界中の国の学生達とオンラインで学ぶことができ、アメリカの大学院を卒業できるなんて、夢のようだと考えました。
苦手な科目については、オンラインだとどうしてもコミュニケーションを取りづらいので、どうしようと困ったこともありました。そんなときはTeamsで質問し、先生だけでなく同級生や卒業生の方にも教えていただきながら乗り越えました。みなさんに助けていただいて、本当にありがたかったです。
許容できる費用とその考え方は
MBA取得に集中するために好きな仕事を辞めた私にとっては、金銭面は大きな課題でした。現地に留学してアメリカのキャンパスで学ぶことになれば学費の他に生活費もかかるので、簡単ではなかったと思います。そういった意味でも、オンラインで本場のMBAを受講することができて良かったです。
いきなり英語で授業を受けることになっていたら単位を落としていたかもしれない
基礎、上級の二段階式カリキュラムをどう受け止めましたか
大変ありがたいカリキュラムだと受け止めました。なぜなら、基礎課程なくいきなり英語で授業を受けることになっていたら、UMassのシステムに慣れることに時間を割かれている間に、単位を落としていたかもしれないと思うからです。
二段階式カリキュラムのおかげで、基礎課程では日本語で先生方の授業を受け、エッセイの書き方などUMassのスタイルに慣れることができました。さらに、知り合いや友人がある程度できてから上級課程に進むことができたので、互いに協力し合いながら勉強に集中することができました。
また、基礎課程前のプレ講座も大変ためになるものだったと思います。リーダーシップを目的にMBA取得をめざした私は、会計やアカデミックライティングに関する知識がほとんどありませんでした。プレ講座の動画を何度も見て基礎的な知識を得られたからこそ、スムーズに学びを進められたと感じます。
印象に残っている科目とその理由は
Managerial Leadershipが印象に残っています。この科目は、私がMBAを取得する目的だったリーダーシップ論について学ぶ科目だったからです。MBAの学びはグループワークが多いのですが、グループに対する成績が自分自身の成績にも影響を及ぼすので、メンバーとのコミュニケーションが非常に重要になります。この科目の場合、教授がグループメンバーを決めました。メンバーにアメリカの学生もいたので、時差、文化、考え方の違いなどを乗り越えてメールでこまめに連絡を取り合いながら協力して1つのエッセイを作り上げたことが心に残っています。その結果、よい成績を修めることができました。さらに、自分自身のすべての課題も合わせて満点をいただくことができたので、印象に残っています。
また、この科目で培われたリーダーシップ力が、その後も役立ったと感じます。リーダーは上から目線で指示出しをするのではなく、みんなの中に入っていって、みんなの目線で物事を見られる人であるべきだということだと思うんですね。例えば、締め切り日が間に合わなそうになったときには声かけをしたり、○○さん頑張ろう、一緒に頑張ろう、と言い合ったり。あとは、このグループメンバーでぜひいい成績を取りたいと思うので、一緒に頑張りましょう!という伝え方をしてみたり。そういったシーンで、すごく生きたと感じます。
MBAで出会う人々は一緒にサバイバルゲームをクリアしていく仲間のような存在
多業種、職種の同期との学びはどうでしたか
振り返れば、MBAは人々との出会いが鍵だったのではないでしょうか。入学前は知り合いがおらず、勉強会も誘ってもらったものに参加していました。しかし、卒業が近くなるにつれて、自らグループを作り、課題に取り組むようになっていました。なぜなら、よいグループメンバーに恵まれた科目の方が、よい成績がとれるようになっていたことに気が付いたからです。MBAで出会う人々は、私にとってはライバルではありませんでした。むしろ、一緒にサバイバルゲームをクリアしていく仲間のような存在でした。勉強をしている途中で、何度も孤独を感じることがありました。そんなとき、よき仲間と出会い、夜中まで共に勉強した時間がとても心強かったです。
勉強会では、他業種、職種のそれぞれのメンバーが得意分野を活かして、共に難題に立ち向かってゆきました。このような学びはMBAならではの醍醐味ですよね。私は、科目ではあまり貢献できなかったのですが、教師としての経験をいかして、教育相談にのることが多かったです。たとえば、モチベーションがなかなかあがらないからどのようにすればよいか、子どもさんが医学部を受験するから何かアドバイスをしてもらえないか、といったような相談に乗ることで、チームに貢献していました。
英語でのアウトプットに苦労しませんでしたか
初めは戸惑いました。たとえば、フォント一つとっても、エッセイのルールがありますよね。戸惑うこともありましたが、アビタスによるエッセイの書き方のサポートや、UMassのエッセイの添削サポートもありましたので、徐々に慣れることができました。
入学前の期待値にあっていましたか
アビタス、UMass Lowell共に、想像以上の素晴らしいスクールでした。
私は経営や会計に関する知識を全く持たずにいきなり入学したので、大変だなと感じる場面が何度もありました。アビタスさんのサポートがなかったら卒業は難しかったのではないかと感じるくらいです。細かな質問を何度もしてしまったのですが、いつも丁寧に答えてくださり、おかげで勉強に集中することができました。卒業生の方を招いて履修のアドバイスや科目の特徴を聞ける場もあり、知り合いがいなかった私にとってはこれも大変ありがたかったです。
「この人は凄い!」と感じた学生(同期に限らず)はいましたか
はい、いらっしゃいました。グループワークが鍵ですので、同じクラスになったらすぐにそういう方を見つけてごあいさつをして、グループワークでぜひ一緒に組んでくださいとお願いをするようにしていました。
入学前の課題感と活用イメージは叶いましたか
UMass MBAを取得すれば新しい仕事が見つかると思っていましたが、現実は厳しく、いくつもの壁にぶつかってしまっています。残念ながら私の場合は、活用イメージは叶っていないかもしれません。
同期生とのコミュニケーションは続いていますか
はい、続いています。UMass Lowellで行われる卒業式に出席するかどうか迷っていたときに相談させていただいた方や、一緒に卒業式に出席した方々など、コミュニケーションは続いています。
これから目指す方へのアドバイス、激励をお願いします!
入学を迷われている皆さま、私は、介護、育児などで会社員経験が浅く、また、文系で、Excelもほとんど入学前は使ったことがありませんでした。しかし、学び直しをして社会復帰をしてみたいと思った私は、アビタスを選んでUMass LowellのMBAを取得することができました。
ですから、どうか皆さん、自分には無理だろう、などと思わないでください。
オンラインで今の仕事や生活を大きく変えることなく、しかも全面的なサポートのもと努力をすれば、きっと皆さまも素晴らしいUMass Lowellの卒業生の一員になることができると思います。
もちろん、卒業したからといってすべてがバラ色というわけではありません。私の場合は、自分自身は、未だ30代や40代のように思っているのですが、現実の年齢の壁には逆らえませんし、更にキャリアが一貫せず、ブランクもありますので、就活は予想とは違って厳しいというのが現実です。ですので、MBAの学びをいかして教育全般の相談に乗れるような人を目指し、まだ日々学びを続けております。そうはいっても、UMass MBAでの学びはメリットの方が圧倒的に多いのです。
また、難しいからこそチャレンジする価値があったと私は思っております。
なぜなら、Excelを使ったことがほぼなかった私でしたが、今やExcelで物事を考えたくなるようになったり、論理的に物事を考えることができるようになったりと、たくさんのスキルが身についたからです。そして、かけがえのない仲間達とも出会うことができたからです。
UMass Lowellへ行って5月の卒業式で優れたリーダーとして尊敬していた学長と握手できた瞬間を忘れることはできません。勉強に集中するために教師の仕事を辞め、1日9時間、ペットにそばで支えてもらいつつ、恐怖と戦いながら勉強をしてきた甲斐があったと実感した瞬間でした。
チャンスがあれば、ぜひUMass Lowellでの卒業式に出席されてみてください。大きなアリーナで、厳粛なセレモニーながらも、大勢の人の歓声があがる授与式で、きっと皆さまもUMass Lowellのパワーや素晴らしい文化を実感されることでしょう。
このような学校の卒業生になることができることはとても喜ばしいことです。
そして、卒業されたらUMass Lowellの卒業生、アビタスの卒業生となって多くの方たちとつながる可能性がきっと広がることでしょう。
卒業生の1人として、皆さまにこれからも貢献できれば幸いです。遠慮なくお声がけください。