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卒業生の声

歯科医院の院長は歯科医師で、経営者でもある。MBAで学んだ内容は日々実践。ふと気付いたらMBAの知識を使っている。

歯科医院の院長は歯科医師で、経営者でもある。MBAで学んだ内容は日々実践。ふと気付いたらMBAの知識を使っている。

中島 潤子さんNakajima Junko

  • 通信

ご経歴、年齢はインタビュー時のものです。

歯科大学に首席で入学、首席で卒業。口腔外科の医局、自衛隊の歯科医官を経て歯科医院を開業。

これまでのご経歴をお教えください。

松本歯科大学に首席で入学、そして首席で卒業しました。医学部へ道もありましたが、人の命を扱う重さについて考えてしまって…。それで歯科大学を選んだのですが、国家試験の模試で全国8位だったことから口腔外科の教授にリクルートされ、卒業後は口腔外科の医局へ入ることになりました。入局後には舌がんの患者さんを担当することになり、結局人の命に関わることになりました。 口腔外科に6年半勤めながら研究を続け博士号を取りました。その後、少し違うことをしてみようと陸上自衛隊に歯科医官として入隊しました。たまたま私の後輩が自衛隊で歯科医官をやっていて、そういう道もあるんだなと知り、興味をもったのがきっかけです。産休を挟みつつ8年半勤務し、3等陸佐になりました。ところが自衛隊員は何年かに一度は必ず転勤しなければならず、子どもがいる状態でこの働き方を続けるのは難しいと判断して退官しました。 その後、2003年に長野県松本市で歯科医院を開業し、現在に至ります。

お勤め先の業界が、どのようなビジネスモデルかをお教えください。

22年前に歯科医院を開業しました。歯科医院は医療機関ですが、サービス業の側面もあります。人口減少、少子高齢化などの問題があるうえ、歯科医院の数は多く、「選ばれる歯科医院」として経営していくことが必要になります。 当院では虫歯や歯周病の予防を始め全身の健康維持にも注力しています。歯のメンテナンスを約3カ月に一度を目途に行い、健康維持のために定期的に通ってもらっています。

院長は歯科医師ですが、経営者。財務、人事、マーケティングなど、MBAで学んだ内容を日々実践。

ご担当の職種の業務内容をお教えください。

歯科医院の院長をしています。院長は歯科医師ですが、経営者でもあります。規模は小さいですが、財務、人事、マーケティングなど、MBAで学んだ内容を日々実践して経営していますし、ふと気付いたらMBAの知識を使っていたということもあります。 例えば、私は寝る時の口呼吸対策のマウステーピングを推奨していて、関連する本も出版しています。マウステーピングを普及させるにはどのような手段を選ぶといいか、どんな付加価値をアピールすればいいかといったことを考える際にMBAで学んだ知識が役立っています。また口呼吸を改善すると歯石が付きにくくなります。歯周病は全身の病気とも関連しますので、歯石が付きにくくなるということは患者さんが健康になるということにつながります。そして歯石が付きにくくなると、診療時間も短くなりスタッフの負担も軽くなります。こういった考え方は、MBA取得前には気が付きませんでした。

なぜMBA取得を考えられましたか。きっかけと課題感をお教えください。

MBA取得を考えた理由はいくつかあります。 一つ目は、私自身が中学生の頃からアメリカに留学したいと考えていたということです。子育て中に英検を受けるなど、英語の勉強は少しずつ継続していましたが、留学の機会はありませんでした。私は日経ウーマンやプレジデントなどの経済系の雑誌を読むことが好きで、その中で「MBA」という言葉をよく目にするようになり「MBA」に興味を持つようになりました。ただ当時既に歯科医院を開業していたので留学することはできません。いろいろ調べていたところ、オンラインでMBAを受講することができるコースがあることを知り、これなら取得可能だと考えました。 二つ目は子どもとの関わりです。UMassへの入学を検討していたころは、子どもたち(男の子2人)が高校生でした。子どもたちに、親も勉強している姿を見せたいという気持ちもあり、MBA受講を決めました。私が勉強している姿が実際に子どもに影響を与えたのかどうかは分かりませんが、MBAを学んでいる親は珍しいとは思うので、口には出さなくても何か感じ取ってくれていればいいなと思います。 三つ目は、キャリアにおけるMBAの価値についてです。私が入学を検討していた当時、日本で海外のMBAを持っている歯科医師は1人だけでした。アメリカでは、医師や歯科医師でMBAを持っているドクターもいることを知り、日本でもいずれMBAを持つドクターが出てくると考え、MBAを受講しました。アビタスでMBAを取った歯科医師は、私が初めてだそうです。

MBAはサバイブすることが大切。同期5,6人で支え合い、情報交換をして乗り切りました。

どういう活用イメージをもって取得を決断しましたか?

MBAを学び始める前は、具体的に何を学ぶのかは分かっていませんでした。ただ「経営のための勉強になる」というイメージはあって、私自身がレベルアップしたいという気持ちで挑みました。 それまで財務会計やマーケティングを始めとする経営学に触れたことがなく、不安はありました。歯科医師で取得するのは初めてだと聞きましたし、全く聞いたことのない言葉も多かったので…正直にお話すると、上級課程の途中でもう限界かもしれないというときもありました。 ただこのとき、MBAはサバイブすることが大切だからとにかく生き抜け!とアドバイスしてくれた人がいて。とにかくやり続けて単位を取ることを目標にしようと。最後の方は同期5,6人で支え合い、2019年の卒業式に絶対に参加しよう、そのためには今期2科目取らなきゃいけない、これとこれなら2科目いけるかも!といった情報交換をして乗り切りました。

スクール選びの優先順位とその理由は?

MBAのスクール選びは、複数の学校を検討しました。オンラインで受講できるアメリカの大学や、日本の経営学大学院のMBAなどです。その中でUMassに決めたのは、下記の理由からです。
  • ・オンライン受講できる (基本的にすべての授業を長野から受けました)
  • ・AACSB取得の米国のMBAである
  • ・基礎課程は日本語の授業である
  • ・現地の通学生と同じ学位を取得できる
  • ・ボストンでの卒業式に参加できる
  • ・米国のMBAは日本のMBAに比べると、難易度が高いと考えた (チャレンジングで難しいことに挑戦したかった)
  • ・入学を検討している際、スタッフの方に親切に相談に乗ってもらった
  • ・サポート体制がしっかりしていた (例えば、受講初期の英語添削サポートが良かった)

なぜ海外MBA、かつAACSB取得の米国MBAである必要がありましたか?

将来的に、日本でもMBAを取る歯科医師は増えてくる可能性がありましたが、日本のMBAよりも、米国のMBAの方が取得後の価値が高いと考えました。またAACSBの認証があるということも付加価値が高いと考えました。

オンラインであることをどう考えましたか?

オンラインでの受講は、いつでも都合の良い時間に勉強できるので助かりました。開業医をしているとどうしても、平日は仕事や家事に追われて勉強する時間を作ることができません。その点、オンラインでの受講は時間に縛られず、好きな時に時間を見つけて勉強できるのはありがたかったです。私は土日に集中して取り組みました。

開始前の英語力は?

TOEIC775点、英検2級でした。 最初は英語の書き方のパターンが分からず、エッセイの本を読んでみたりしましたが、なかなか苦労しました。ただ慣れてきたら、求められていることや意図されていることが分かるようになりました。あとは先ほども挙げた、英語添削サポートに助けられました。グラマリーなどのツールもありますし、今はもっと取り組みやすくなっているんでしょうね。

許容できる費用とその考え方は?

決して安い金額ではありませんが、留学してMBAを取ることを考えれば、かなりリーズナブルな学費だと考えました。ちなみに学費の納入方法は、一括と2回に分割で選べたのですが、私は退路を断つために一括納入し、簡単にドロップアウトできないようにしました。

同期と卒業式に行きたい!という気持ちが、大きな力になりました。

基礎、上級の二段階式カリキュラムをどう受け止めましたか?

基礎課程は日本語での講義でしたので、少しずつMBAの科目に慣れることができました。また基礎課程の受講を通して、同時期に学んでいる方たちと知り合いになることができ、上級課程へ進んだときにも情報交換をすることができました。同期と卒業式に行きたい!という気持ちが、大きな力になりました。 また、基礎課程の頃はまだ勉強のペースがつかめませんでしたが、上級課程ではだいぶ慣れてきて良い成績を取れる科目も増えました。

印象に残っている科目とその理由は?

International Marketingです。 この科目を通して、マーケティングプランを作る面白さを知りました。 課題の中では、インドネシアにアメリカの歯科の大手通販会社を新規参入させるというマーケティングプランをつくりました。マーケティングプランでは、国や会社の分析なども含めて最低30枚~多くて50枚ほどの分量を書く必要がありました。大変でしたが、実際にその会社を新規参入させることをイメージしながらプランを作るのは楽しかったですね。「様々な情報を集めて分析をして意思決定をする」という経験が、その後の日々の経営にも生かせています。 科目の話からは逸れてしまうのですが、上級課程で印象深い出来事がありました。上級課程では海外の人とも同じグループになって一緒に学ぶようになり、掲示板のようなもので意見を書き込んでいきます。仲間の発言に対してメンバーが意見交換をするのですが、この発言が活発にされているかも評価されることがあり、教授が見ているんですよね。その中で一度、教授が1週目2週目3週目と同じやり方で進めたのを、4週目になって、逆の見方でやりなさいと指示したことがありました。グループワークではその都度リーダーを決めて進めるのですが、4週目のリーダーがちょうど私で。そこで教授の指示通り、それまでと逆のやり方で進めようとしたのですが、海外の方があまりよく読んでいなかったのか、なぜ今まで通りやらないんだ、お前のやり方はよくない、と何人かに意見されました。最後には、点数が悪くなったらどうするんだ、やり直せとまで言われて。それでも教授の指示通りのやり方で提出したんです。その結果、今までの4週の中で一番いい点数だったんですね。その後は私の書き込みに対して、君の考えは素晴らしい!といった反応になりました。海外の方にとっては、MBAは取るだけではなく、MBAの成績も就職に関係すると聞いたことがありましたので、海外の方は本当に実績重視なんだなと感じました。

多業種、職種の同期との学びはどうでしたか?

歯科医師の世界はどうしても狭くなりがちですが、MBAを学びながらさまざまな業種の方と知り合いになれました。外資系や製薬、金融など、業界によって雰囲気も違いますよね。様々な考え方を知ることができ、とてもよかったと思っています。

英語でのアウトプットに苦労しませんでしたか?

基礎コースの頃は苦労しました。最初は課題の書き方などが良くわかりませんでしたが、英語のサポートも使いながら、徐々に慣れてきました。 上級コースになる頃には、英語で文章を書くことに抵抗はなくなりました。同時に、読むスピードも上がってきたなと感じました。

入学前の期待値にあっていましたか?

期待以上でした。とにかく達成感です!MBAを取得するのは大変でしたが、成し遂げた達成感があります。卒業後は完全にMBAロスになってしまいました。ずっと、毎週日曜日に課題に取り組んで夜中に提出してというのを続けていたので、どうしよう、やることがなくなっちゃった。と。3か月くらいはロスだった気がします。 また、日々の仕事の中で、MBAで学んだことが自然に活用されていると感じることがあります。

「この人は凄い!」と感じた学生(同期に限らず)はいましたか?

海外出張をこなしながらMBAを取っていた方がいらっしゃって、すごいと思いました。マイクロソフト(日本)⇒マイクロソフト(本社)⇒Amazon⇒グーグルなどと華麗に転職、ステップアップされていて、すごいです。そのほかにも、MBAを取ってからステップアップして転職なさっている方は多いですよね。

入学前の課題感と活用イメージは叶いましたか?

歯科医院経営に生かせていると思います。 今後10年ほどで、日本でもMBAを持つ歯科医師が増えてくると思いますが、海外MBAを持つ歯科医師は多くはないと思いますので、これを強みにしていきたいと考えています。 ありがたいことに、地域の人口減少を感じないくらいたくさんの患者さんに足を運んでいただいています。口コミや紹介で遠方から来てくださる方も多く、収益は毎年増加しています。

同期生とのコミュニケーションは続いていますか?

メッセージのやり取りなど続いています。私が東京に行った際には女子会などをしました。

学位が実務やキャリアアップ、転職に活きていますか?

「どの科目がどのように役立っている」というよりも「日々の考え方や行動にMBAで学んだことが生きている」という感覚です。 MBA取得後に本を2冊出版しました。そのほか、講演、セミナー、執筆の機会も増えました。仕事に関連してさまざまな情報発信をする際、プロフィールに「MBA」をつけることができると、ある意味「差別化」ができますので助かっています。 マウステーピングに関する書籍は大手出版社から出版できたこともあり、朝の情報番組でも取り上げられました。放送後はドラッグストアでマウステープが品薄になり、その後100円ショップでもマウステープが販売されるようになりました。ある種の小さな社会現象のようなもので影響を与えられる、またこれをきっかけに他の歯科医師さんたちもマウステーピングに注目するなど、いい循環に入っていると感じます。自分がいいと思うものをどうやって広めるかというのはやはりマーケティングですし、MBAでの学びがあったからこそだと思います。 またMBA取得を通して、英語で発信することに慣れたため、年に1回開かれる在日米軍の歯科の学会で2年連続で学会発表を行いました。歯科医院の経営に関しても順調です。

これから目指す方へのアドバイス、激励をお願いします!

どの職種の方にとっても、MBAを通して学べることはたくさんあると思います。私はMBAで学んだことが、人生に生かせていると感じています。仕事が忙しくて、時間がなかなか作れない方でも、オンライン受講なら、ご自分の都合の良い時間に学ぶことができます。 私はボストンでの卒業式の感激が忘れられません。是非、皆様もMBAを取得され、現地の学生さんたちと一緒に卒業式にご参加なさってください!


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