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アシュアランス業務とは、内部監査人による保証業務のことです。また、内部監査には、アドバイザリー業務もあります。
アシュアランス業務は、企業の内部統制やリスク管理、運用の適切性について客観的な立場から評価します。一方、アドバイザリー業務は、企業の業務改善に向けた具体的な提案や助言の実施を目的としています。
本記事では、アシュアランス業務とアドバイザリー業務の違いについて具体例を交えながら解説します。
目次
内部監査とは
内部監査のアシュアランス業務
内部監査のアドバイザリー業務
内部監査のアシュアランス業務とアドバイザリー業務の違い
内部監査の業務を学ぶ方法
内部監査のアシュアランス・アドバイザリー業務をそれぞれ理解しよう
内部監査とは、企業が経営目標を達成するために組織内で行う監査であり、組織の透明性や信頼性を高めるための重要な取り組みの1つです。
内部監査では、一定期間ごとにリスク・マネジメントやガバナンスなどのプロセスを評価し、業務が適切に遂行されているかを確認します。リスクを洗い出したうえで、業務の見直しや効率化による業務プロセスの改善に向けた提言も行います。
上場企業や大企業では、会社法などに基づき内部監査の実施が義務付けられています。
関連記事:アビタス CIA「内部監査とは? 目的や効果的な取り組み、手順やチェックリストの例を紹介」
内部監査における「アシュアランス業務」とは、内部監査人が組織の運営状況を客観的に評価し、結果を取締役会や経営者に報告する業務のことを指します。
ここでは、2024年に内部監査人協会(The Institute of Internal Auditors:IIA)が公表した「グローバル内部監査基準」に基づき、アシュアランス業務について次の4点を解説します。
「グローバル内部監査基準」の適用により、さらなる内部監査の質の向上や内部統制の強化が求められます。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
参照:内部監査人協会(IIA)「グローバル内部監査基準™︎」
グローバル内部監査基準における、アシュアランスの定義は次のとおりです。
”ある問題、状況、対象事項又はレビューの対象となる活動に関する、組織体のガバナンス、リスク・マネジメント及びコントロールの各プロセスについて、確立された規準と比較することにより、ステークホルダーの信頼度を高めることを目的とした表明”
引用:内部監査人協会(IIA)「グローバル内部監査基準™︎」
アシュアランス業務では、企業の運営体制やリスク管理、内部統制について、事前に定められた基準と実際の状況を比較し、客観的に評価することが求められます。
内部監査のアシュアランス業務の最終的な目的は、ステークホルダーからの信頼度を向上させることです。
アシュアランス業務とは、内部監査人が企業のリスク管理や業務の運営状況を確認し、適切に機能していることを評価し報告することを指します。
リスクが適切に管理され、組織運営が機能していることを内部監査により確認し、保証を与えることで組織の信頼性を向上させる活動ともいえるでしょう。
アシュアランス業務によって、単に企業の運営状況を確認するだけでなく、組織の透明性やコンプライアンスを確保します。
ステークホルダーからの信頼向上、経営の健全性の証明、企業の法的リスクの軽減、企業ブランドや社会的信用の維持・向上の観点から、アシュアランス業務は重要な役割を果たしています。
アシュアランス業務の目的は、企業の経営活動に偏りのないレビューを行い、企業の統制およびプロセス、業務内容の有効性を独立した立場から評価することです。
アシュアランスが実施されることで、経営者がやるべき業務を遂行し、組織全体がその義務を果たしていることを確認できます。
また、不正の防止および潜在的なリスクの早期発見に役に立ちます。
アシュアランス業務の具体例として、次の業務に関する個々の内部監査があります
例えば、コンプライアンス監査では、労働基準法や業務規程の遵守状況などを扱います。財務監査では、財務諸表を検証し不正や誤りがないことを確認し、適正かどうか評価します。
業務プロセスが効率的に機能しているかを評価し、業務の標準化や内部統制の有効性を確認するのもアシュアランス業務の1つです。ITシステムのセキュリティやデータ管理が適切かについても確認し、情報漏えいといったリスクなどを評価します。
このような取り組みから、組織の信頼性向上に寄与しています。
内部監査では、アシュアランス業務だけでなく「アドバイザリー業務」も行います。
アシュアランス業務は評価が主目的ですが、アドバイザリー業務は、助言や提案を通じて業務の改善や効率化を図ることが主な目的です。
なお、アドバイザリー業務は、経営や業務プロセスに関する具体的な提案を行い、企業のリスク低減や生産性向上をサポートするため、「コンサルティング業務」と呼ばれることもあります。
ここでは、アドバイザリー業務について、次の2点について解説します。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
参照:内部監査人協会(IIA)「グローバル内部監査基準™︎」
「グローバル内部監査基準」では、アドバイザリー業務について次のように定義しています。
”内部監査人が、アシュアランスを提供したり管理責任を負ったりすることなく、組織体のステークホルダーに助言を提供する業務”
引用:内部監査人協会(IIA)「グローバル内部監査基準™︎」
アドバイザリー業務の内容や範囲は、経営陣や取締役会などのステークホルダーとの合意のうえで決定されます。業務改善やリスク低減、効率化など組織全体が抱える具体的な課題に応じます。
単なる改善案の提案だけでなく、実行支援やフォローアップを行うケースも多く、組織の持続的な成長を促します。
アドバイザリー業務の具体例として、次のものが挙げられます。
なお、フォレンジック業務における調査とは、一般的には「不正調査」を意味します。内部不正や情報漏えい、財務諸表の不整合など、企業内部の不正行為を早期発見し、再発防止につなげることが目的です。
このように、さまざまな角度から助言を行うことにより、導入プロセスをスムーズにし、リスクを軽減する効果があります。業務効率や顧客満足度の向上、競争力の強化にも効果的でしょう。
内部監査のアシュアランス業務は、各プロセスの信頼性や確実性を検証し、保証を与える役割です。内部統制の強化やリスクの軽減を図り、ステークホルダーに対して安心感を提供し信頼性の向上につなげます。
一方、アドバイザリー業務は、組織の問題解決や改善のために、具体的な助言を行うことが主な役割です。企業の課題に対して具体的なアドバイスを提供し、業務の効率化やリスク低減、内部統制の改善を支援します。必要があれば追加の助言や調整を行うこともあります。
どちらも業務組織の信頼性を高めるだけでなく、企業価値の向上や持続的な成長に貢献する重要な役割を担っています。
内部監査はアシュアランス業務、アドバイザリー業務を基盤として、調査やコンプライアンス監査など幅広い業務を担っています。2つの業務は相互に補完し合いながら、リスク管理、内部統制、業務効率の向上を総合的に支えています。
内部監査の多岐にわたる業務を具体的に学ぶ方法として、資格取得も効果的です。
ここでは、内部監査の専門性を証明する国際的な資格、CIA(公認内部監査人)について紹介します。
CIA(公認内部監査人)は、「グローバル内部監査基準」を提供しているIIAが認定する唯一の国際資格です。世界190以上の国と地域で実施されており、日本語での受験も可能です。
企業のグローバル展開やデジタルリスクの増加に伴い、企業内のリスク管理の重要性は高まっています。企業価値向上やステークホルダーから高い信頼を得るためにも、内部監査は欠かせません。そのため、内部監査人の能力やその専門性を証明する国際資格として注目を集めています。
資格取得の学習を通じて、内部監査の知識を体系的に習得できるだけでなく、幅広いビジネスの知識も身につきます。
関連ページ:アビタス CIA「公認内部監査人(CIA)とは?取得するメリット、他資格比較」
内部監査には 、主にアシュアランスとアドバイザリーの2つの業務があります。
アシュアランス業務は、組織のガバナンスやリスク管理、内部統制の有効性を評価し、経営者が適切に業務を遂行しているかを検証します。一方、アドバイザリー業務は監査の結果を基に具体的なアドバイスを行い、業務の改善や効率化を支援します。
2つの業務は相互に連携しながら機能し、企業の信頼性や価値を向上させます。内部監査の役割を理解し、適切な運用を行うことで、企業の持続可能な成長を実現する基盤を築きましょう。
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