本ウェブサイトでは、Cookieを利用しています。本ウェブサイトを継続してご利用いただく際には、当社のCookieの利用方針に同意いただいたものとみなします。

  • 2022/07/11更新

内部監査人のビジネスキャリアは難しい?

内部監査人としてのビジネスキャリアを皆さんはどう描いてますでしょうか。この課題を考える上でなかなか難しいな、と思うのは、内部監査業務を行っている知人と話していても、それなりの割合で“内部監査部門はあがりポジション”と考えてしまっている方が多かったり、また、内部監査部門自体がそれなりの業界や組織の知見・経験のあるメンバーで構成されるケースが多い(逆に言えば、新卒の社員をいれて育てるという組織的経験がない)ため、キャリアを描くための仕組みに乏しかったりする、ということがあります。

こうした現状を考えると、内部監査組織の管理職になる、同業他社に転職する、またセキュリティの管理職(CISOなど)というのが選択肢としてのぼる程度かな、というのが現状ではないでしょうか。

目次
今、内部監査人に求められるもの
内部監査キャリアの課題
CISAが“内部監査人のキャリア”に提供するものは何か
まとめとして ―ニッチな強みは、キャリアをひろげるー

今、内部監査人に求められるもの

column_voice1-1.jpg

一方、今日、内部監査人に求められるスキルは変化をしています。“デジタルトランスフォーメーション”という言葉に代表されるように、ITを基軸として組織の業務プロセス自体が大きく変化している、またITに依拠する統制の範囲が広がるにつれて、たとえば個人情報の漏洩やサービスの停止など事業に直接ネガティブな影響を与えるリスクも大きくなっているように見受けられます。

こうした中で、内部監査を通じて“組織の現在位置を見える化”して“次にとるべき方向”を見出すためのマネジメントプロセスとしての価値は高まっているといえます。例えばデジタルトランスフォーメーションというビジネスに価値をあたえるための変革が組織の中で起きている状況において、CISAが求めるITがビジネスに価値貢献ができているか(セキュリティを適切にコントロールする組織としての土台があるか)という知識は内部監査人にとっても重要なポイントであるといえましょう。

内部監査キャリアの課題

ただ、現場で監査業務に従事する人間からすると、その結果や業績を“見える化”しにくいお仕事でもあります。営業部門であれば、その個人やチームの努力は売上などに直結し、評価がしやすいものとなります。

一方、内部監査部門としては、監査で発見事項があったたしても、その改善は現場が持つべき責任範囲であり、組織や個人としての業績評価は、当初定めた計画の達成度合い等になりがちであり、個人のキャリア、ということを考えた時にキャリアのステップを描くための材料になりにくい、という課題があります。

CISAが“内部監査人のキャリア”に提供するものは何か

column_voice1-2.jpg

そこで内部監査人のキャリアに対して、CISAができることがなんだろう、と考えるとつぎのような3つの要素があるのではないかと思われます。

1.パスポートとしてのCISA

“キャリア”を考える上で重要なことは“自らの強み”を持ち、説得力をもって他人に伝える力となります。いくら自分が経験や知識を豊富にもっていても、それが伝わらなければキャリアのステップを描くことはできません。その説得力をもたせるための手段の一つとして広く世間に受け入れられている資格を取得することは価値があります。

CISAはグローバルで受け入れられているIT監査人の資格であり、“あなたが何を出来る人なのか”を証明する手段となります。CISAに限らず資格のもたらすメリットのひとつはそのスキルや経験の可視化にあります。

2.常に自らをアップデートすることの価値

CISAは一度取得すればそれでゴールではなく、継続教育を求める資格となります。企業をとりまく環境が変化し、プロセスが変化するなか、10年前、20年前のITの知識や経験はどんどん陳腐化していきます。CISAを取得し、継続教育に取り組む中で、そのようなIT環境の変化を理解し、その知識をもって、よりよい組織改善への助言者となることができます。

こうした継続的な教育が仕組みとして取り込まれていることにより、CISAを通じての成長機会を得ることが可能です。

3.“組織内のコーチ“としての強み

CISAが提供する視点は、単なる組織のセキュリティ対策の不備を見つけることではありません。経営戦略とIT戦略の整合を組織の中で可視化し、継続的な改善プロセスの中で次のステップを導き出すためのものです。CISAが伝えているこのような考え方を組織に根付かせることができれば、経営に対する助言者として、また現場と経営の橋渡し役として、大きな役割を果たすことができます。

スポーツチームには監督だけではなく、そのポジションに応じたコーチがいます。こうしたコーチがチーム全体の方針を現場に浸透させ、またチームメンバーの微妙な変化を発見することができれば、そのコーチ自体の価値が組織の中で大きくなっていきます。

まとめとして ―ニッチな強みは、キャリアをひろげるー

同じ会社の中でのキャリアを歩むうえでも、外のポジションにチャレンジしていく上でも、実は内部監査人は“経営と現場の橋渡し”という重要な役割を果たすという貴重かつニッチな経験を積むことができるポジションです。そして、CISAという資格は有効なパスポートとなります。

ただ、もっとも大事なことは、CISAがもたらすのは新しい知識のアップデートであったり、経営と現場の橋渡しをしたりすることで得られる“視点”ではないでしょうか。その視点の活かし方は人によって様々であり、経営への助言者としてコンサルティングや外部監査に志向していく方もいれば、組織の内部でより経営に近い立場、もしくは経営の一員として自らを役立たせることもできます。CISAの学習や実践を通じて、皆さんがよりよいキャリアの旅を続ける糧になれば幸いです。

CISAについてもっと知りたい方はこちら

監修

松本 照吾
公認情報システム監査人(CISA)、マサチューセッツ州立大学ローウェル校MBA

大手情報セキュリティーサービス企業にてコンサルタントとして従事し、その経験をもとに現在はアビタスにてCISA講座を担当。

合わせてお読みください

最近のエントリー

カテゴリから探す