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IFRS実務者インタビュー

【vol.12】IFRSの知識が、自分の武器になった。未来のグローバル経営管理を担う人材の実現に向けて。

林 勝久さん
大手電機機器メーカー

  • MBA(グロービス経営大学院)
  • TOEIC:910点
  • IELTS:6.0
  • 日商簿記:2級

IFRSの知識が、自分の武器になった。未来のグローバル経営管理を担う人材の実現に向けて。

大手メーカーで経理・財務・事業管理・海外駐在など多彩なキャリアを重ね、現在はリスクマネジメントの部門でガバナンス構築に携わる林さん。IFRSとの出会いは、実務を通じて日本基準との違いを感じたことがきっかけでした。
社内で国際会計基準を採用していることもあり、知識を深めて武器にしたいという思いからIFRS検定の学習を開始。3~4ヶ月の集中学習で合格を果たし、実務の中で論点を説明できる力や、勉強会の依頼が舞い込むなど、社内外での信頼を高める結果につながったといいます。
現在は経理の第一線から離れた部署にいながらも、将来志しているグローバルな経営管理を担う人材の実現へのステップとして、IFRSの知識が自身のキャリアを支える礎となっていることを実感しているとのことです。

記事内容はインタビュー当時のもので現在は異なる場合があります。予めご了承ください。

ー経歴についてお聞かせください。

2003年に大手電気機器メーカーの経理の職種別採用で入社し、そこから経理本部内で、経理部、財務部、計画部の経験を積みました。その後は、新規ビジネスでの事業管理や販売会社へ出向、オーストラリアにも駐在してました。現在は帰国し、リスクマネジメントの部署に入り、リスク管理やガバナンス構築を行っています。

ーIFRSに出会ったきっかけは何ですか?

弊社がIFRS基準を適用しているので、そこでIFRSという言葉を知り日本基準との違いに触れ興味が湧き、ビジネス書で拝見したのがきっかけです。例えば、日本基準だと開発費がすぐに発生するのですが、IFRS基準だと一旦資産化してそれを償却する話などです。
また、他の企業においても、物を買ってすぐ売るといった代理店のような消費のビジネスであれば、丸々売上にはできないといった話を知り、実際の売上高の金額に影響を及ぼしていることをその会社の決算説明資料から読み取り、驚きました。経理を独学で本を読み勉強していく中で、そういった日本基準とIFRS基準の違いについて聞くようになり、IFRSに接するようになった形です。

ーIFRSを取得しようと思った理由をお聞かせください。

在籍している会社が取り入れている国際会計基準について学び、それに精通した人材になりたいと思ったからです。あとは私自身が昨今、少し財務会計から遠のいた部署にいましたので、改めて学習し直したいなと思ったことも理由です。財務会計に関するきちんとした知識を持った人間であると証明したいと考えました。
また、将来的に達成したいキャリアとして、財務会計や管理会計を軸にグローバルでの経営管理をしたい思いがあり、それを実現する上で役だつのではないかと思ってました。

ーアビタスの講座を選んだ理由や良かった点はありますか?

IFRSをどうしても勉強したいと思って、Webで検索して初めに出てきたのがアビタスさんでした。当時、他にやっているところがあったかどうかはっきり覚えていないのですが、私の中では一択でした。
講師の方が「IFRSの勉強はとにかくインプットとアウトプットの繰り返しです」と仰っていて、実際その通りだなと思いました。クオリティの高い動画でのインプット、そしてオリジナルの問題集でアウトプットを繰り返し、力を付けることができたところが良かったです。

ー3~4カ月で合格されたということですが、どのように勉強を進められましたか?

基本的に朝と夜を活用し、毎日3時間ほど取り組んでおり、さらに試験前の土日は一日中やっていた記憶があります。ただし、使用したのはアビタスの教材だけです。分からない点があればwebでの授業を見直しました。私はもともと経理部で実務経験がありましたし、簿記検定も持っていたのでその点は取り組みやすかったかなと思います。
IFRS検定は出題する幅が広いため、簿記に関しては2級だと少し足りないかなといった印象で、おおまかに連結やキャッシュフローが入る1級の内容と似ていたと思います。

ー会計の知識がない方でも、IFRS取得を目指せると思いますか?

なんの知識も経験もない方がいきなりIFRSを目指すのは、もしかすると少し厳しいかもしれません。まずは簿記2級から始めた方が、学びとしてスムーズに入ってくるんじゃないかなと思います。アビタスさんが準備講座として用意されている、IFRSの入門コースに取り組まれてもいいのではないでしょうか。
また学びの方向性としては、IFRSを目指すのか簿記一級を目指すのかで、携われる業務の内容が少し変わってきそうですから、比較して検討されると良いと思います。

ーIFRSの知識は実務にどう役立っていますか?

冒頭でお話した開発費の償却の考え方や、売り上げに対する考え方が役立っています。また、IFRS検定は幅広い領域で学習しないといけないため、社内で個別会計としての論点の話が出てきたときにも役立つと思います。
また、昨今はコンバージェンスという形でどんどん国際会計基準に移行してきているという、IFRSの歴史や今後予想される流れについても勉強になりました。背景を含めて学べたことで、より理解が深まったと思います。

ーIFRSに合格して良かったことはありますか?

一番は、自分自身の自信になったことです。IFRSの知識、また財務や管理と言った財務会計の知識を保有しているという自信につながりました。対外的な証明にもなりますし、IFRSを取得して良かったと思います。

ーIFRS検定に合格したことで、キャリアに変化はありましたか?

具体的な役職アップという形ではないのですが、周りからIFRSの知識を持っている人なんだなという見方をしてもらえるようになったと強く感じます。今いる部署はリスクマネジメントなので経理はあまり関係ないのですが、経理部で経理勉強会をやってほしいですとか、IFRSと日本基準の違いを教えてほしいですとか、そういうお声掛けをいただくようになりました。IFRSを取得したことにより、仕事の幅が広がりました。
またステップアップという面においても、社内公募の応募や転職をするのであれば当然履歴書や経歴書に書くことができ、アピールできるスキルになります。IFRSの取得が自分にとって大きなプラスになっていると感じます。

ーIFRSの学習のコツや、アドバイスなどいただけますでしょうか。

どんな勉強でも同じかと思いますが、基本的な勉強のスタイルを忠実に守ることだと思います。授業を受ける、練習問題を解く、間違えたらテキストや授業の動画を見返す、もう一度問題を解く、地味かと思いますが、シンプルにインプットとアウトプットの繰り返しですね。
私はこれに加え、アウトプットのタイミングではなるべく答えを見ずに取り組むようにしました。問題を解くときは自分の今の実力のみで取り組み、間違えたところを洗い出し、知識として足りないところを重点的に復習していったのが良かったと思います。