CISAを目指した理由
私の場合は、勤務先職場(内部監査部門)での60歳定年再雇用の条件に、CIA、CFE、CISA、IPAシステム監査技術者のうちどれかの資格の取得が義務付けられており、必要に迫られてが最大の理由になります。
勤務先企業では、もともとアプリケーションシステムの開発・維持運用に30年間携わった後、監査部門に配属になり数年経っていたので、上の4つのうちどれを選択するか考えた場合、この経験を生かせるCISAかシステム監査技術者が候補になりました。システム監査技術者は試験が年1回しかなく不合格になるとリカバリーがきかない(後述)ため、再チャレンジの可能なCISA取得を目指すことにしました。
アビタスを選んだ理由・メリット
上述の定年再雇用の条件が提示されたのは私の定年月日の約1年半前であり、再雇用契約期間を考えると準備から合格までの期間が約1年しかありませんでした。
また、当時CISA資格の教材は殆ど市販されておらず、米国ISAKAから模擬問題集を取り寄せるのも時間と費用がかかり英文直訳のような問題や解説を読んでも果たして合格に結び付くか疑問でした。
上司や先輩に相談した結果、一番確実なのは専門校で授業を受ける方式とのことで、彼らもCIA受験時に活用し合格していたアビタスの受講を勧められました。
授業料は正直かなり高額とは思いましたが 定年まで時間が限られている中、WEB方式で自分の都合の良い時間 (年末年始やGWにまとまって時間がとれる等)に勉強でき、効率的に学習が進められるアビタス受講を決めました。
CISAの学習を通じて得た事、メリット等
これまで作る側の経験で全般的に理解できていると思っていた情報システム業務でしたが、ガバナンスやリスク管理については監査側の視点から不十分さを認識することができ、体系的なキャリア補強の機会になったと感じています。
また還暦前に今更受験なんてと思っていたのですが、(生活かかった背水の陣で臨むと)記憶力も集中力も案外持続できるもので、合格まで400時間程度かかったものの勉強に歳は関係ないという自信につながりました。
これからCISAを目指す方へのアドバイス等
CISAの試験は日本国内のそれと違いほぼ全問ケーススタディで無限にパターンがありそうに思え、どこまで勉強すれば合格できるという手ごたえが掴みにくいと思います。
同じような問題と選択肢でも与件が少々違えば解答が異なる場合も多いです。そのような場合、あいまいにせず質問・演習教室等を利用して考え方を確実に理解するようにしてください。受験日が自分で決められるのでかえって踏ん切りがつかない場合も、MCカード全問について解答に至るまでの考え方が理解できている状態になっておれば、受験してもまず大丈夫です。
あとは試験当日240分間は、とにかく落ち着いてわかる問題から確実に解いていくこと。私の場合も最初の20問くらいで確実にわかる問題が1/3くらいしかなくパニックになりかけましたが、消去法で考えるとこれしかないという問題も1/4くらいあり(これで6割程度の正解を確保)、最後の150問目までたどりついた時点で時間残が100分程度ありました。1回目考えてわからず飛ばした50問程度を残りの時間でもう一度落ち着いて考えると、正解がわかったものも半分くらいはあり、500点強で合格できました。