本ウェブサイトでは、Cookieを利用しています。本ウェブサイトを継続してご利用いただく際には、当社のCookieの利用方針に同意いただいたものとみなします。

  • 2023/05/18公開

内部監査の仕事内容とは?きついと言われる理由や向いている人を紹介

内部監査の仕事内容とは?きついと言われる理由や向いている人を紹介

内部監査の仕事は監査体制の構築からチェックリストの作成、監査プログラム・目的の設定など多岐にわたります。

そこで本記事では、内部監査の仕事内容について解説します。また、内部監査の仕事に向いている人の特徴や必要なスキル、きついと言われる理由についても見ていきましょう。

目次
内部監査とは
内部監査の仕事内容
内部監査の意義や必要性
内部監査の仕事はきついのか
内部監査に向いている人
内部監査の仕事に必要なスキル
内部監査の仕事は多岐にわたる

CIAの勉強法についても解説!最新情報を今すぐ把握!

無料説明会予約

内部監査とは

内部監査とは組織における経営目標の達成や不正行為の防止を目的として行われる監査のことです。

会社の状態や業務遂行状況が組織のルールに基づいて行われているかを確認・評価します。監査は会社が任命した内部監査員または内部監査部門が実施します。

内部監査は一部を除き法的な規定は定められていません。そのため、内部監査部門の設置や監査実施は組織が自主的に行います。

参照:一般社団法人日本内部監査協会「内部監査基準」

内部監査の仕事内容

内部監査は「ガバナンスプロセス」「リスクマネジメント」「コントロール」の確認が主な仕事内容です。

確認事項 内容
ガバナンスプロセス ・組織の目標達成に向けた流れを検討し、評価を行う
・組織全体の課題を共有し、社内の倫理観や価値観を高める
リスクマネジメント ・組織におけるリスクマネジメントの妥当性と有効性の評価を行う
・組織や部署が抱えているリスクを把握し、適切な対応ができるようにする
コントロール ・経営層に対し、目標達成状況の評価基準を設けているかをチェックする
・効果的に組織をコントロールできているかを評価する

厚生労働省は監査の実施例として手順書を提示しています。ここからは、手順書を参考に具体的な仕事内容を詳しく見ていきましょう。

また、手順書に加えて、本調査の1〜2カ月前に予備調査を実施するケースもあります。

予備調査では、内部監査の実施目的やプロセスを対象部門の関係者と共有することが目的です。内部監査の対象部門に監査実施の旨を事前に伝え、必要な書類やデータの準備を依頼し、部門責任者に同席してもらいます。

予備調査によって認識のズレをなくし、適切な監査を実施できます。そのため、予備調査は質の高い内部監査を行う上で重要といえるでしょう。

参照:厚生労働省「内部監査手順書(例)」

①監査体制の構築

社内の従業員から内部監査責任者と内部監査員を選定・任命し、監査体制を構築します。監査は社内の業務内容を網羅した上で実施する必要があります。

そのため、内部監査員は次のような能力を持っている人を選定しなければなりません。

  • 監査の専門知識がある
  • 監査対象となる部門の業務プロセスや知識を有している

また、監査は対象業務に対し独立した立場から行う必要があります。そのため、内部監査員自身の業務が監査対象になる場合、担当外の人間が監査を実施できるように選定します。

CIAの勉強法についても解説!最新情報を今すぐ把握!

無料説明会予約

②監査基準(チェックリストの作成)

監査のチェックや評価の記録を残すために、監査基準(チェックリスト)を作成します。

監査基準は厚生労働省が提示している「民間教育訓練機関における職業訓練サービスガイドライン(以下、ガイドライン)」を参考に作成するのもいいでしょう。

参照:厚生労働省「民間教育訓練機関における職業訓練サービスガイドライン」

③監査の実施頻度とスケジュール

監査の実施頻度とスケジュールを立案します。具体的に「年に何回」「何月」に行うのかを定めます。

また、監査基準であるガイドラインや法律が改正された場合、必要に応じて内部監査を実施するケースもあるため臨機応変に対応します。

④監査プログラムの設定

内部監査責任者と内部監査員は、監査の目的や範囲、基準、重点監査事項など監査プログラムの大枠を設定します。

監査プログラムは過去の監査結果を考慮した上で設定するとよいでしょう。

⑤監査目的の設定

監査の目的は、業務の遂行状況がガイドラインに適合しているかどうかを確認することです。

しかし、全ての組織の監査目的が「ガイドラインへの適合性」というわけではありません。

組織の人間全てがルールを理解し、仕組みが安定的に運用できている場合、次のような目的を設定するケースもあります。

  • 業務改善の機会の抽出
  • 仕組みの有効性の評価

このように監査目的は企業の状況に応じて異なります。

⑥監査に向けての準備

監査プログラムに従い、現地監査の実施計画書を作成しましょう。準備段階において、事前に監査対象となる部門や関係者に監査実施の旨を伝えることが大切です。

また、内部監査を実施するチーム内で方針や方法、手順の考え方を統一する必要があるため、事前に打ち合わせを行います。打ち合わせでは監査の重点事項や役割分担を明確化し、担当者を割り当てます。

監査に用いるチェックシートの記載事項においても監査チーム内で共有します。効率的に監査を行えるよう、質問内容や確認事項を列記したチェックシートを作成します。

チェックシートには過去の監査結果についての情報を盛り込むとなおいいでしょう。過去の監査結果に対する共通認識を持つことが大切です。

⑦監査の実施

監査の対象者への質問や記録の確認をチェックシートを用いて行い、監査基準を満たしているかを評価します。

監査基準を満たしていない場合、報告書に問題点をとりまとめます。

⑧監査内容の報告

監査実施後、内部監査報告書を作成し、経営層や監査対象の部門に報告を行います。

報告書に記載する項目の具体例は次の通りです。

  • 監査日時
  • 監査基準
  • 監査員名
  • 不適合事項などの監査結果

問題点や課題点だけでなく、改めて発見した良い点なども記載します。

⑨指摘項目に対する改善と予防処置

監査対象の部門に指摘項目に対する改善を求める必要があります。

なにが問題なのか、どのように改善すべきか、いつまでに改善を行うべきか、など具体的に改善に向けた行動を示しましょう。指摘を受けた部門が改善しやすくなるような指示を出すことが大切です。

一定期間後に、指摘事項が改善されているかをチェックしましょう。改善されていない場合、経営層に状況を報告する必要があります。

内部監査の意義や必要性

内部監査は監査の専門知識を有した人物が客観的視点に立ち、組織の運営や業務の遂行状況などを確認し評価を行います。内部監査員による評価があるからこそ、株主などに対し会計基準に則った財務諸表であることを保証できます。

また、内部監査員の報告と提案から業務改善を行うことは、組織の成長・発展に大いに役立ちます。企業の発展を促すという観点でも、内部監査員は必要性の高い人材といえます。

CIAの勉強法についても解説!最新情報を今すぐ把握!

無料説明会予約

内部監査の仕事はきついのか

内部監査の仕事は組織の健全な運営に欠かせない役割を担いますが、他部署を客観的な視点により調査を行うため、以下のような事象も発生します。

  • 社内の部署から独立した立場で経営や業務に不正や誤りがないかをチェックするため、他部署・他部門から冷たい対応を受ける場合がある
  • さまざまな部署・部門をチェックするために必要な知識も習得しなければならない
  • 内部監査による改善の結果が出るまでに時間がかかることが多く、業務成果が見えにくい

他部署の社員との関係構築や業務遂行に関する悩みが多く挙げられています。

業務上、他部署と良好な関係を構築する必要がありますが、監査対象部署が協力的でない場合や、監査結果の指摘事項がスムーズに受け入れられない場合もあり、コミュニケーションにストレスを感じることもあります。

監査は企業運営に不可欠で重要な業務です。しかし、社内のあら探しをしていると誤解されるケースも少なくないため、精神的なつらさを感じてしまう人も多いでしょう。

内部監査の仕事の魅力的なところ

上記のように内部監査の仕事ではストレスを感じる場面もありますが、逆に高い専門性やスキルを身に着けることができ、魅力のある職種ともいえます。

内部監査の仕事には次のような魅力があげられます。

  • 経営目線で分析・判断する力が習得できる
  • 企業のさまざまな業務に携わるため、多様な知識を習得できる
  • 有効な内部監査の指摘を行うことで改善が進めば、組織から感謝を受け大きな達成感が得られる
  • 専門知識の習得や経験を積むことで、組織で貴重な存在になることができる

なかでも、業務財務管理や内部統制の手続きなどの知識や経験を得ることができるのは大きな魅力です。貴重な業務経験を積むことで、転職先の幅も広げられるでしょう。

内部監査に向いている人

内部監査の仕事は、監査対象部署との衝突が発生した場合でも、確実に業務を進捗させる必要があります。

場合によっては、自分より上の職位の方と交渉しなければならないこともある仕事です。

他にも次のような人は、内部監査の仕事に向いているといえます。

  • 効率よく正確に確認できる
  • 分析的な視点や思考を持っている
  • コミュニケーション能力が高い
  • コンプライアンスへの意識が高い

監査は専門的で細かい確認を行わなければなりません。限られた時間で効率よく正確にチェックできる能力も求められます。

そのチェックした数字や内容にどのような意味が含まれているか、どんな背景があった上での結果なのかなど、分析力も欠かせません。

先ほどからあげているように、監査では立場の異なるさまざまな人間と関わる必要があるため、相応のコミュニケーション能力も必要です。

また、監査する立場だからこそ会社の法令や規則をしっかり守り、他従業員の手本となるようにコンプライアンスへの意識が高いことも向いている人の一つの条件となるでしょう。

CIAの勉強法についても解説!最新情報を今すぐ把握!

無料説明会予約

内部監査の仕事に必要なスキル

監査において必要なスキルは多岐にわたります。例えば、情報収集力やリスク評価力、分析力、マネジメント力、プレゼンテーションスキル、業務遂行能力など。これ以外にもさまざまなスキルが挙げられます。

どのスキルも必要ではあるものの、特に重要な3つのスキルを見ていきましょう。

特に重要なスキルは次の3つです。

  • 情報収集力
  • 分析力
  • 調整力

情報収集力とは必要な情報を素早く見極め、質の高い情報を収集するスキルを指します。特にリスク評価を行う上で求められるスキルです。

得た情報から改善案の提案を行うためには、情報や数字の分析力が欠かせません。加えて、分析するためには専門知識を持って解決策を論じる必要があります。

また、監査運営計画や年間監査計画などさまざまな計画を立案し、監査を実施しなければなりません。そのため、日程を調整するなどの調整力が求められます。

加えて、監査を実施するためには監査対象となる部署の関係者などに働きかけたり、内部監査チームをまとめたりする調整力も必要になるでしょう。

内部監査の仕事は多岐にわたる

内部監査の仕事は監査を実施するだけではありません。監査体制の構築からチェックリストの作成、監査運営計画の立案など、仕事内容は多岐にわたります。加えて、監査対象となる部門の業務知識を得る必要があります。

また、行なったことに対する成果を感じにくい、他部署の人間に冷たい対応を受けるといったケースも少なくありません。そのため、内部監査の仕事はきついといわれています。

このようにきついイメージはあるものの、経営層と一緒に仕事ができたり、自分の業務が組織全体の改善に貢献できたりする点は魅力的といえるでしょう。

そんな内部監査の専門知識を習得するためには、CIA(公認内部監査人)の資格取得を目指すのも1つの手です。

CIAは、内部監査のスキルを証明できる唯一の国際的な資格であり、企業からも高い評価を得ることができます。

CIA(公認内部監査人)を目指すならアビタス

アビタスでは2005年にCIAプログラムを開講して以来、圧倒的な合格実績を挙げ続けています。合格率を上げるためのオリジナル教材と講師の質の良さが特徴です。

講師は対法人向けの内部監査の実務研修も行っており、専門分野の知識だけでなく、ティーチングスキルにも優れているのが魅力です。

また通学・通信を併用できるコースやスキマ時間で学習できるコンテンツなども揃えており、忙しい社会人でも効率よく学習できる環境が整っています。

CIAをはじめとする内部監査の資格取得を目指している方は、ぜひアビタスの利用を検討してみてください。

まずは無料の説明会にご参加ください。

合わせてお読みください

最近のエントリー

カテゴリから探す